こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
心理士を目指す人の多くは大学院生になる必要があります。
ですが、大学院生の実態って正直よく分からない人も多いのではないでしょうか。

賢そう、勉強好きそう、堅物そう

こんな偏見よく聞きます(当社比)
今回は、心理系を中心に大学院生のあるあるを紹介していこうと思います。
「へー」とか「分かる―!」って気軽に楽しんでください!
こんな人におすすめ!
・これから大学院生になる人
・大学院進学を考えている人
・大学院生の実態や苦労に興味がある人
・大学院生あるあるで共感したい人
心理系大学院生についての補足

心理系大学院生の所属は、心理学研究科や教育学研究科など文系です。

院生=理系と思ってた人も多いのでは?
文系大学院というと心理系の他に、研究、教員、法律、会計など専門職に向けて進学する人が多いです。
大学院2年間では約30単位取得+修士論文合格が課せられます。

筆者は倍以上の単位取得&論文2つのハードモード院生を強いられた

文系大学院生は専攻によってモデルがバラッバラ!
単位数でみると2年で学べる座学は多くない印象があります(その分実技系が多い)。
心理系大学院生の日常は、体感ではこんな感じ。
・各自で興味関心ある専門的な勉強
・講義(ほぼ毎回発表)のため怒涛のレジュメ作り
・カウンセリングの実習
大学院での生活は暇を作ろうと思えば作れるし、いくらでも忙しくもできます。

自分次第だね!折角なら実りある2年間にしたいね
\ 心理系院生の年間予定例 /
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大学院生あるある8選!

実際進学する人たちって真面目な人が多いですが変人が多いのもあるあるです。

やたら何かに詳しかったり、度を越した天然だったり、社会性低すぎだったり…

教授が変人だらけなのはどこも共通と思ってる

ちなみに筆者は真面目装い系バカ
大学院生がどんな苦労をしたり、どんな存在であるかのあるあるはこんな感じです。
①心理系大学院の鉄板ネタは進学=社会的入院
②周りからは進学=理系と思われる
③学部生から一目置かれる
④教授の扱いが大変
⑤何かとお金がかかる
⑥修論構想発表会で「今後の課題として検討させていただきます」がテンプレ
⑦なんで進学したのか自分迷子の時期がくる
⑧3年目の扉がちらつきやすい
①心理系大学院の鉄板ネタは進学=社会的入院

世間知らずや心に何かを抱えた者が「社会」に出ず大学「院」に「入」学することを皮肉って、心理系大学院への進学=入院と呼ぶことがあります。

この界隈一番の皮肉ゥ!
2年の入院期間を完了せずに退院(中退)してしまうと社会復帰が難しくなりやすいです…。

中退の理由ってネガティブな理由が多いから…
社会的入院と言われようとも、入院生活には専念する方が予後は良さそうですね(きちんと退院しないと臨床心理士資格試験の受験資格ないし!)。
②周りからは進学=理系と思われる

これもかなりあるあるだと思います。
文系大学院に進学したと言っても「何やるの?学者にでもなるの?」と言われがち。
「心理学=理系」と思う人も世間に入るので、余計に理系と勘違いされやすいかも。

「就職できるの?」も言われがち

うるせぇっ!するんだよ!
上述したように、文系進学者は専門職という明確な目標を持っている人が多いです。
文理共に「就職したくなかったから」進学する人も一定数はいますが…こういった気持ちで進学しても頑張る周りと自分を比べて落ち込み中退、なんてプランも多いです。
あるあるですが理系の誤解など気にすることではありません。
③学部生から一目置かれる

筆者の出身大学院だけかもしれませんが、学部生からやたらと尊敬されます。
「学部生レベルのことは分かりますよね?是非教えてください!」と言わんばかりの眼差し。
教授も「まず院生に聞くように」と煽るのでこのプレッシャーが大きいのもあるあるだと思います。

(絶対教授が仕向けてる)

「分かりません」なんて言えない環境…!
院生も学部生と一緒に講義を受けたり、学部生のサポート(TA)をしたり、同じゼミにいたり、卒論指導したり…交流の場は結構多いです。
人数は学部生>院生なので、尊敬されても肩身は狭い不思議な感覚を味わいます。
学部生への指導も院生の勉強(仕事?)なので予習しておきましょう。

心理統計の内容は苦手な人が多いので要予習を…!
統計ソフトの使い方も少し知っておくと自分にも役立ちます(SPSS以外でもOK)!
\ 分かりやすいやつ2選 /



アウトプットも勉強だもんね…
④教授の扱いが大変


悪口ではない!教授に振り回されることが多いんだ!
筆者の体験だけでも本当に振り回されました。
・教授の気分(体調)次第で論文添削や講義をしてくれない
・教授間の不仲の飛び火がカンファレンスで院生にくる
・メールの一言にもいちゃもん(敬語から飲み会場の不満まで)
・「私はそんなこと言っていない!それはあなた方の解釈が~」が多い など
社会に出たらこんなもんじゃ済まない意見も聞こえてきそうですね。

どの世界でも生き抜く柔軟性は身につけ得だね
大学院進学者は、社会進出前にストレス耐性を上げる訓練とリフレーミングし直しましょう。
⑤何かとお金がかかる

お金の問題は、大学に加えて2年間大学院に所属するという意味では当たり前な課題ですね。
2年でかかる学費等は国立大学院なら約130~150万程度、私立大学院なら約200~300万です。
\ お金は要貯金…! /
他にも交通費、コピー代、専門書代、学会費用、飲み会代 etc.

親も本人も金がない!!
筆者はバイト代じゃ足りなくて、メルカリで不用品を売ったりAmazonで古本を活用したりでしのいでいました…!

アマプラのお急ぎ便で救われたことも…!
\ 院生の味方! /

院生とその家族にとってお金の問題はかなりシビアです。
また、同級生は社会人になっている頃なので、遊びへのお金の使い方に違和感を感じるのもあるあるだと思います。
社会人の同級生と院生の自分では収入の差がはっきりあると覚えておきましょう。
⑥修論構想発表会で「今後の課題として検討させていただきます」がテンプレ

半年に1回くらいのペースで修論の進捗や予定を発表する修論構想発表会があります。
教授や学部生たち全員の前で発表し、質疑応答で基本ダメ出しをされるのが一般的(?)。

くっそ拷問
おそらく全院生が嫌いな発表会ですが、
「ご指摘ありがとうございます。今後の課題として検討させていただきます。」
1人1回くらいこのテンプレを言って処刑回避するまでがあるある。
⑦なんで進学したのか自分迷子の時期がくる

院生に限った話ではありませんが、専門職など具体的な目標に向かって頑張っている人には訪れやすい時期ですね。
・「思っていた生活と違う」
・「大変すぎて自分にはやっていけないかも」
・「関連する他のことに興味出てきた」 など
「このまま目標に向かっていいのか」「自分には向いていないんじゃ」と思っても変ではありません。
あるあるなので、その悩みと真剣に向き合っていけるといいなと思います。

筆者はブレなかったけどブレた同期はちらほらいたよ

方向転換も自己決定ならいいと思う
⑧3年目の扉がちらつきやすい

大学院は入るより出る方が難しいと言われがちです。
修了できない理由として、修論をなかなか認めてもらえない背景があると思います。
修了するには「大学院から出るぞ!」という意志が非常に大事です!

教授に修論を認めてもらえない、自分で修了を諦めてしまうなど。
「無理だ…」と思ったらようこそ3年生です。
毎年1、2人は3年生(M3)が出現するので、気をしっかり保ちましょう!
おわりに:院生は苦労も多いけど充実感がいっぱい!

2年間はとにかくあっという間にすぎます。
①心理系大学院の鉄板ネタは進学=社会的入院
②周りからは進学=理系と思われる
③学部生から一目置かれる
④教授の扱いが大変
⑤何かとお金がかかる
⑥修論構想発表会で「今後の課題として検討させていただきます」がテンプレ
⑦なんで進学したのか自分迷子の時期がくる
⑧3年目の扉がちらつきやすい
ネガティブ寄りなあるあるを多く紹介しましたが、
・学割使うときの気分は学生!
・英語の論文引用するけど要約しか読まない(おい)
・「もしかして自分なんかすごい?」と錯覚しやすい など
ポジティブ(?)なあるあるもあります。
心理系大学院生でいえば有意差を気にしたり、「強迫」や「多動」などすぐに専門用語を日常に持ち出したりするのもあるあるですね。

すぐに用語使いたがるやつ
大学院生・院卒だと、良くも悪くも周囲から「頭良いんだね」も頻繁に言われます。
ですが、決して「頭いい」とか「できる」人が進学する訳ではありません。
「やりたいことがあって目指すことができる人」が進学していきます。

筆者みたいに勉強できない院生もいるんだよ(信じてもらえない)
やりたい、修了したい、専門家になりたいなど、強い気持ちを持っている人は是非進学も考えてみてください。
\ 心理の沼ロードはこちら /

目標に向けてファイトー!
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