こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
心理系大学院を目指している人にとって、大学院生活って想像できないけど気になりますよね。
・学生生活延長?!
・研究漬け…?
・実習の嵐?
・意外と優雅?
忙しそうなイメージな人、多いのではないでしょうか。
(社会人回避って1%くらいは思った)
なかでも今回は大学院生活でアルバイトはできるのか、どんな風に過ごせるのかなどを説明します。
筆者の院生時代の実際の生活をアウトプットしていくので、院生生活の参考にしてみてください。
こんな人におすすめ!
・大学院生ってどんな生活を送るのか気になる人
・院生はバイトの両立ができるか心配な人
・大学院生って勉強ばかり?と不安な人
・実際の体験を聞きたい心理系大学院受験生
\大学院ってどんなところ?/
心理系大学院生の生活
心理系大学院生の生活をぶっちゃけると、勉強は自分のやる気次第でいくらでもやれるし、ラクしようと思えばまったりした生活も送れます(バイト話は後述)。
正直しんどくて手抜いた部分はある…!
社会人なってからだと、院生時代にもっと勉強すれば良かったってめっちゃ思う
修論などしっかり研究する人もいれば、日々の講義のレジュメ作りばかりに一生懸命になる人もいます。
講義は適度に手を抜いて実習やバイトに力を入れる人もいて、本当に様々。
「進学したからには勉強・研鑽に専念すべし!」も「生活もあるしバイトと両立させたい!」もどちらも大切な意見です。
自分が心理士になるために必要だと思うことを自分で決めて過ごしましょう。
自分の価値観を大事に育てる場になればいいな
個人的に感じた院生生活の3つの特徴を紹介するので、これらも踏まえてバイトを考えてみても良いかもしれません。
①修了のための講義は意外と少ない
②実習が多い
③学会や研究会、検討会に参加することもある
①修了のための講義は意外と少ない
大学院によるかもしれませんが修了のための講義数がそもそも少ないです。
履修できる講義を全部とってもせいぜい1日に2~4コマでした。
半日で終わることもよくありましたし、講義だけでみればすごくゆとりのある生活だった気がします。
※筆者は修了要件の2倍以上の講義を履修しました(ほぼ全科目)
※講義控えめな代わりにその他がえぐい
▼講義(受講)以外の活動例
・講義内で発表用のレジュメ作り
・課題図書の読破
・長期休暇はほぼ全日集中講義
・修論作業
・学部生への指導
・実習
・飲み会&幹事 etc…
年間スケジュールの一例も参考にご覧ください。
\ これだけ見るとハード /
院によるとは思いますが、筆者の場合は長期休暇はほぼ全てが朝~晩までの集中講義だったので、バイトできる時間は結構限られました…。
履修は各自で好きなものや、修了・資格試験で必要なものを選びましょう!
なお、修了のための講義は少ないですが、大学院の講義は各自でレジュメを作って発表スタイルがめちゃくちゃ多いので、キャパオーバーな履修の仕方は止めときましょう。
同期少なくて毎日レジュメ地獄だった…!
②実習が多い
院生1年目の後期頃から実習(カウンセリングや病院実習・見学など)が始まります。
大学院付属の相談室で、実際に外部の方のカウンセリングを担当することになりますが、筆者の場合、担当決めはカンファレンスで挙手制でした。
実習をどれだけこなすかもその人のやる気次第ですね。
担当すればカウンセリング内容の逐語作成などその分一気に忙しくなりますが、経験を積めるので受け持てる場合は積極的に受け待ちましょう。
自分のキャパシティ以上に受け持つのは注意!興味本位でなく、クライエントの相談を受ける責任を持ちましょう
消極的なら当然スローライフです(それでは何のために進学するのやら)。
実習は基本的には通年あり、院生2年目は講義<<実習&修論の日々になります。
講義ゼロでカウンセリング50分のために大学院行ったこともある…!
③学会や研究会、検討会に参加することもある
これもじわじわと増えていきます。
ほとんどが休みの日に開催されるので、地味に自分の時間が削られて最初は正直嫌な気分にも…。
ですが、参加していくうちに「自分のためになるなぁ」と思えることが多いと気付けるので、参加し得です。
当時は「レジュメ作りや実習で忙しいのに勘弁してくれ!」って思うこともしばしば…()
学会ではいろんな人の研究や心理学に関する話を聞きに行き、勉強会や検討会では心理検査やカウンセリング内容の話し合いをして、どちらも刺激になります。
学会なら2日連続参加や前日入りもあり得るので、楽天トラベルなどを使って少しでもホテル代を浮かせましょう!
学会という名の旅行
バイトする時間も機会も実はある!
今度はバイトについて。
両立できるか不安な方がいるかもしれませんが可能と言えば可能です。
筆者はしてた
日々の研究や勉強にとにかく重きを置きたい方やマルチタスクが極端に苦手な方以外は、個人的にはバイトをすることをおすすめします。
※無理ない範囲で
※以下は持論
院生生活の2年間って、とにかくいろいろなことを経験することが重要だと思うからです。
もちろん研究・研鑽が大事な時期なので「バイトしてる場合ではない」という意見ももっともですが、心理以外の社会経験や勉強にも使えるお金もまた重要と考えています
今後を見据えて心理職関連のバイト経験もおすすめですし、心理学とは関係ないバイトの経験もどちらもおすすめで、個人的には後者がおすすめ。
心理学関連のバイトなら実習で十分かと(なんなら指導つき!)。
心理士目指している時点でストレートの進学組は特に、いわゆるサラリーマン・OLとは違って異質な社会で生きることになるので、最低限社会の雰囲気は知っておく方がいいと思います。
バイト経験なし・電話対応もできない心理士とか結構います
クライエントの理解にもつながるし、ある程度礼儀を知ることもできます。
バイトをするなら以下の4つが考えられます。
①心理学とは関係ないバイト
飲食店、物販、家庭教師など、大学時代にやっていたバイトを継続するのが一番やりやすいと思います。
院生生活って新しく覚えることも多いので、余裕のない人は継続的なバイトを、気分転換やスキマ時間で稼ぎたい人は短期バイトや派遣がおすすめ。
心理の沼にどっぷりハマるとかえってつぶれる人もいくらでもいる(!)ので、個人的には心理職以外の仕事ってものすごく息抜きになると思います。
筆者は週末に飲食店でバイト継続してた
キャラ変してストレス発散してたらしい
②教授の手伝い
あまり数は多くないですが、教授の研究の手伝いとしてローデータを延々と処理したり、教授の相談室の整理や電話番などがあります。
ある程度信頼関係のある教授から頼まれることがあり。
やれて1、2時間とか少なく、バイトの時間も時給も安定しないのであまりおすすめしませんが、「ちょっとでもお金もらえたらラッキー」程度の方にはおすすめです。
仕事内容はとにかく単調だから脳死でできる
③TA(Teaching Assistant)
院によって名称は異なるかもしれませんが、いわゆる学内でのバイトです。
バイトとしては一時的で、報酬は控えめですが、教授の手伝いよりも案件は多くてちょっとした勉強になります。
他のバイトと違って面接がないのも魅力の1つですね!
うれぴっぷる
学部生(大学生)の講義でレジュメ配りを手伝ったり、ちょっとした質問に答えてあげたりする内容が多いです。
大学でのいい時間潰しにもなるので、TAの話があればやってみてください。
何もなければ学部生と一緒に受講できて割とおいしいお仕事☆
④心理職関連(相談員や支援員)
教授のツテだったり、大学院と提携しているクリニックや病院からたまに募集があります。
求人に「院生OK」や「資格取得見込み可」の文字があるやつ
経験を積む点ではこの上ないチャンスなので、積極的に応募してみてください。
そのまま修了後に雇ってもらえるケースもあるので就活にもなります!
また、バイト先には大抵臨床心理士・公認心理師の先輩がいるので、人脈つくりにもなるのが魅力的です!
筆者の場合
院生1年目の前期にはTAを、院生2年間では心理職と関係のない接客業を続けていました。
バイトの頻度は週1~2日程度、1日5、6時間くらい(それが限界だった…!)。
休む時間も欲しい!!
平日は講義やレジュメ作り、自分の勉強をメインに、バイトは週末にしていました。
修了が近づくにつれて忙しくなりバイト頻度は減りましたが、院生生活はとにかくお金が要るのでバイトしていてよかったなと思っています。
バイトをするということは休み時間が減るということです。院生生活は心身共に疲れやすいため、必ず休息の時間もとるようにしましょう(ミイラ取りがミイラにならないためにも!)
また、大学院によると思いますが専門書の購入機会や、飲み会がめちゃくちゃ多くてお金が飛びます…!
専門書は7,800円したり、飲み会は1回4000円したり
バイト代で賄えなくなったとき、筆者は不用品をメルカリで処分したこともありました。
勉強するにもやっぱお金は必要なのよ
親からお金を借りたり奨学金も選択肢の1つですが、院生生活や個人の勉強に関わる出費であれば、自分で稼いだお金の方が使いやすいかもしれません。
バイトしなくても、不用品の売却などお金を得る手段はあってもいいかも…と思います。
\ お金大事やんな /
おわりに:バイトは時間管理すればできる!
院生生活は、自分でタイムマネジメント(何をやるかをきちんと決めることを)することがとても重要です。
そのためには、自分にとって何が大事か、どんなことが必要かをざっくりでもいいので考え、軸としてきちんと持つことが大事だと思います。
また、大学院では実習や学会、飲み会などイベントも多いのでバイトするなら予定の把握は必須です!
\ 院生は忙しいぞ /
心理学手帳は学会の予定が書いてあって、巻末にはちょっとした用語集もあって勉強と予定管理が叶います(ふつーに書きやすい)。
そして是非空白の休みの日もつくってください!
心理のたまごは真面目過ぎるのだよ
バイトをすればお金を得たり社会人経験など臨床に活かせる体験もできるし、しなければ勉強に専念できます。
研究者になりたい方は博士課程にも進むでしょうし、バイトより自分の勉強を優先してみていいと思います。
心理士を目指している方は、働きたい現場によって積みたい経験も変わってくると思います。
自分の価値観を大事に、ときには教授や周りに相談しながら自己実現していきましょう。
忙しいから無理は禁物で
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