こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
突然ですがみなさんの周りにツンデレはいますか?
実はツンデレからはモテるテクニックをはじめ、人をハマらせる大事な要素を学ぶことができます。
今回はツンデレに多い魅力的要素について、心理学的観点から部分強化(間欠強化)とゲインロス効果として説明していきます!

ちなみに筆者は知人曰く「特殊なツンデレ」らしい

特殊とは…
こんな人におすすめ!
・ツンデレが魅力的な理由を知りたい人
・ツンデレ好きな人
・ちょっとでもモテたいと思う人
・行動心理学(部分強化やゲインロス効果)を知りたい人
・人をハマらせる術を知っておきたい人
ツンデレとは二面性

ツンデレとは、人間関係で普段は攻撃的な態度(ツン)をしていて、そうかと思えばたまに好意的な態度(デレ)を見せる二面性を指します。
性格特徴や属性と捉えられがちですが、厳しい一面と甘い一面をもっている意味では、誰もがツンデレといえますね。

「べっ別にあんたのことなんか好きじゃないんだから!」が定番フレーズ

アメとムチに似てる
代表的なツンデレキャラ紹介①涼宮ハルヒ
ツンデレ要素なキャラクターは大勢いますが少しだけピックアップ。
『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズの「涼宮ハルヒ」はツンデレ代表格ですね!


(チョイスが年代を感じる…!)
極度の負けず嫌いで気の強いハルヒは、非日常を求めて主人公のキョンをとにかく振り回しまくりますが、少しずつキョンへの恋愛感情が垣間見えかわいい一面があります。
活字が苦手でもテンポの良い学園・SFもので読みやすいです。
代表的なツンデレキャラ紹介②惣流(式波)・アスカ・ラングレー
『新世紀エヴァンゲリオン』のアスカもツンデレ代表な有名キャラです!

容姿端麗、知能明晰でプライド高いアスカの口癖は「あんた、バカぁ?」でキッツいですね。
主人公・碇シンジを異性として気にするもののその気持ちをうまく表に出せなかったり、時折見えるもろさがかわいく魅力的なキャラです。

ツンデレキャラってもしかして情緒不安定が多い?

特殊ツンデレ?な筆者は情緒カオスだしあり得る
ハルヒやアスカのようなツンデレキャラは他にもいるので、懐かしい人や癒されたい人は是非アニメを見てみてください。
ツンとデレのギャップに中毒性を感じやすいですが、中にはツンデレが苦手な人ももちろんいます。
ですが、ツンツンした状態から急に見せるデレ…というタイミングは、実は心理学的に病みつきになるある効果が働いています。

ゴクリ…!
中毒性のある「部分強化(間欠強化)」

ある行動に対してたまに報酬がもらえることを部分強化と言います。
パチンコやギャンブルが代表的な例で、不定期に勝ったり負けたりしますよね。

ガチャる(ニチャァ)
負ける方が多くてもたまに勝てると「やった!!次またいける!もう1万円追加だ!(←強化済み)」。
このように、いつ勝てるか分からないけれどたまに勝てる快感にハマる心理的なメカニズムがあります。
ツンデレも「普段ツンツンしているのにたまにみせるデレがご褒美になって病みつきになる」という点で部分強化が働いていると考えられます。

強化など行動心理学の基礎はこっちの記事で勉強してね

依存するまで人に強化されるときはこちらもチェックを…
強化には、こんな実験もあります。
▼ネズミやハトの実験 by B.F.スキナー
1匹のネズミ(ハト)を、レバーを押すとエサが出てくる箱に入れた実験。はじめは偶然レバーを押してエサ(強化子)をゲットした動物が、次第に学習する(強化される)内容で、
①レバーを押すたびに毎回エサがもらえる連続強化
②レバーを押してもたまにしかエサがもらえない部分強化
どちらの行動が増えたかというと…結果は②の部分強化でした!
①の連続強化では飽きてしまったのに対し、②の部分強化は不定期にエサがもらえて欲を刺激されたとか。


毎回ご褒美もらえるなら欲しい時だけ頑張ればいいもんね
ツンデレに強化を当てはめてみましょう。
たとえば連絡が遅れるたびに、普段強気な彼女が毎回拗ねたり寂しがるパターンが分かると「またかよこいつ…」とうんざりしがち。
ところが、連絡が遅れてもツーンとしたりたまに拗ねたり寂しがる方が「かわいいなぁこいつ~!」と思えやすいですよね。
ツンデレの法則が読めない人こそ、不定期に見えるデレの病みつき度が高く魅力的というわけです。

ツンとデレ(ご褒美)の割合や感覚の話だね!
ギャップ萌えな「ゲインロス効果」

ゲインロス効果とは、プラスやマイナスの評価の幅が大きい相手に好感度を抱きやすい心理的メカニズムです。
常に好意を向け続けてくれるデレ100%な彼女よりも、人の悪い部分(ツン)を見た後に良い部分(デレ)を見る方が好感度は上がりやすいのです。

ギャップ萌えってやつね

常に100%デレデレもたまらん
▼魅力の実験by E. Aronson & D. Linder
サクラの男子学生が、実験参加者の女子学生にいろんなパターンの評価を与えてみた。
① 「よっ!かわいい!最高!」毎回高評価
② 「ブッサ!まじムリ…」毎回低評価
③ 「ぶりっ子かと思ったけど…ちがうね、かわいい!」低評価からの高評価
④ 「かわいいね!でもぶりっ子かぁ」とか高評価からの低評価
女子学生にサクラの印象を訪ねてみたら…③>①>②>④
③低評価からの高評価パターンが一番好感度が高く、④高評価からの低評価パターンが一番最悪な結果でしたとさ


割と失礼な実験してるよね
第一印象悪い状態から、少しずつ高評価をされる方がうれしい(ゲイン効果)。
最初すごく高評価だったのに、どんどん印象悪くなる気分の悪さ(ロス効果)。
最初から高評価ももちろん魅力的ですが、モテたい人は低評価→高評価のゲイン効果を狙うのもありですね。

ゲイン効果のためにあえて悪口言うのは止めような!信頼なくすだけで回復できるとは限らないから!!
悪口から始まる下手な狙い方はせず、
・声をかけられても聞こえなかったフリして喋らない日もあれば、翌日はニコニコ喋る
などで狙っていきましょう(笑)

偏差値42が国立大学院行った筆者ももしかしてゲイン効果?!

筆者の場合は偏差値42をなぜか信じてもらえず嫌味と言われる

解せぬ…(泣)

特殊ツンデレだからか、モテるとは言われる

変なのからな!解せぬ!!!
おわりに:人をハマらせるにはデレ(ご褒美)を見せるタイミングが重要!

「好きな気持ちをうまく表せない」などのツンデレから学ぶ、人をハマらせる魅力は
・ゲインロス効果…低評価→高評価のギャップをつける
これら2つがポイントです。
常に高評価で常にデレ(ご褒美)を見せる人も一見好ましいですが、人間は慣れる生き物なのでもっと上を求めるようにもなりますし、プラスマイナスの評価の幅が小さい相手は物足りなくなり飽きられる可能性が高いです。

欲しがりさんめ
対人関係で使えるこれらの心理的メカニズムは、恋愛だけでなく営業などの仕事やタラシにも十分活かせます。
タラシに遭ってしまった場合はLINEブロックしたり関わりを断つことで、強化されないように自己防衛しましょう!
ギャンブルなどの依存の場合は専門的な医療機関の力を借りながら向き合うことがおすすめです。

根本的には依存を断つが基本ですね
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