こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
今回は心理学の道に興味を持った人に対して、読みやすくて内容も手厚いおすすめの書籍や参考書をまとめて紹介していきます。
※筆者の経験に基づくことと、読みやすさを重視しています。
※入門書や導入としてのおすすめで紹介します。
他の記事とも重複するけどそれだけおすすめってことです!
なお、心理系大学院に向けてのノウハウまとめは下記を参考にどうぞ。
こんな人におすすめ!
・心理系大学院や臨床心理士に興味がある人
・どんな本を参考に勉強すればいいか分からない人
・読みやすい参考書を探している人
おすすめ書籍・参考書14選
本に関する個人的使用感を列挙していきます。
レビューでよくある「この本だけじゃ内容足りない」については無視します(それ言う人は何にでも言うし、目的次第です)。
基礎心理学編(2冊)
心理学を勉強してみたいという人は、概論書を1冊読んでみてください。
\ 概論の定番 /
心理学というと「人の心を読む?」「精神疾患とかカウンセリング?」といったイメージがあるかもしれません。
が、実は行動、発達、学習、感覚、思考etc…心理学にはいろんな分野があります。
この概論書は教科書みたいな文章の硬さはあるかもですが、基礎心理学を勉強するにはしっかりカバーされた良書です。
何から読めばいいか分からない人も是非
次に、とにかく広く浅く用語を知りたいって方にはこの1冊がおすすめ。
\ 基礎固めに役立つ /
『心理学検定』対策用のキーワード集なので、本当に広範囲に及ぶ心理学の専門用語が載っています(全領域見ようとせず興味ない分野はすっ飛ばしてもOK)。
「用語をとりあえず覚えたい」や「心理学の領域ってどんなものあるのか気になる」という方が手に取れるといいかなと思います。
あくまで広く浅くなので、この本1冊で心理学の知識を深く網羅するのは難しいと思います。
期待しすぎはよくない。内容は割とおかたいけど導入としてはよき
【心理系大学院向けも】臨床心理学編(2冊)
臨床心理士を目指すのであれば精神疾患系はなるべく抑えておきたいので、知識的なおすすめはこちら。
\ 筆者が初めて買った本 /
単行本サイズで適度な薄さ(大事)、コンパクト故に読み返しやすい。
巻末に心理学用語も簡潔にですが載っていて嬉しい。
臨床心理学の基礎理論、治療法、障害についてなどけっこう深い内容がまとまっています。
これ1冊しっかり読み込めば臨床心理学の基本的なことはなんとか身につくと思います。
筆者は大学3年時くらいから何周も読んだお気に入りの1冊
障害の症状については正直物足りなさはありますが、心理学を勉強し始める方にとってはこれでも十分なボリュームだと思うので頑張って読んでみてほしい!
難点はイラストが全然ないことで、視覚的なイメージを持ちたい人にはいまひとつなところ…。
でも読めば読むほど理解した気になれる。
これ読んだうえでの院試の勉強はやりやすかった
心理系大学院対策の臨床心理学(+基礎心理学)の参考書はこれ一択。
\ the 王道 /
分かりやすくて有名な心理の参考書です。
イラストも多く、キーワードも絞ってあって圧倒的取り組みやすさ。
心理系大学院を目指す場合は、ここに書いてあるキーワードについてさらに他の本やネットで情報を集めて知識をつけられるといいと思います。
赤シートも対応しているので、他の参考書とは違って読みながらの暗記も可能。
河合塾KALSは他にもシリーズ出版していますが、この心理学編が一番優先度高いはず。
とにかくこれ読み込めば院試はクリアできる!
【心理系大学院向け】英語編(2冊)
英語に関しては、とにかく志望校の過去問に勝るものなし!
過去問には解答・解説がないという欠点はあるけどね
過去問しか勝たん!
過去問は各大学院に問い合わせたり説明会でお願いしたりすると公開してくれます(コピーNGなところもあるけど暗黙の了解で…)
ただ、何もなしでは流石に不安ですね。
英文を読むには心理学の専門用語や人名、特有の言い回し(訳し方)を覚えるだけでもだいぶ読みやすくなります。
なので心理学関連の単語帳はあって損なしかと。
\ 元祖・心理単語 /
シンプルな単語帳で使いやすし
心理学英語でよく見る英単語や訳し方について載っているので、覚えれば読むスピード上がります。
大学受験の要領で勉強したい人にもおすすめな単語帳です。
個人的に心理学英語の問題集にはおすすめがない…(誤字脱字や変な訳が多くてあんまり参考にならなかったので良書あれば紹介します…)。
もう1冊のおすすめ単語帳はこちら。
\ 英文&単語のハイブリッド /
筆者の時代にはなかったので使っていませんが、本屋で見かけて良書と思ったので紹介。
心理学英語はもちろん、心理学の用語説明の英文&和訳も載っているので英訳の練習にぴったりです!
過去問がハードル高くて読めない、抵抗がある人はこの単語集の英文和訳で肩慣らししてもいいかも。
1日1文でもいいから読もうぜ!
英語の基本から怪しい人でも、知ってる単語を増やせばなんとなくの意訳もしやすくなります。
院試では基本的に丁寧に訳す必要はなく、リスニング・発音ができなくてもなんとかなる(はず)なので、大学入試など今まで使ってきた文法の本を見直したり解いてみるのもあり。
過去問解いて、仲間や大学教授に見てもらうのがおすすめかな
【心理系大学院向け】統計編(4冊)
「統計なんてまっっったく分からん!」って方に、考え方の導入としておすすめな文庫がこちら。
まさかの“推計学”だけどまじで分かる!!!
大丈夫です、数字に弱い文系のために統計の理屈についてを解説してくれている文庫です。
難しい用語も出てきますが最低限ですし、「なんとなくは分かるかも」くらいにはなれると思います。
ただ院試で出る用語が出てくる本ではないので、少しは統計分かるよって方はスルーしていいと思います。
心理統計の本は最近増えてきているみたいですね、読みやすいのはこちら。
\ 分かりやすさNo.1 /
\ 易しい文章助かる /
他の参考書と比べて、どちらも図解が多めで字も大きめで見やすいです。
統計用語についての説明もきちんと書いてあるので、院試で出やすい用語は覚えられると思います。
前者のが試験特化でコンパクト、後者のが参考書っぽく解説が丁寧なので、勉強期間に合わせて読んでみてください。
統計は苦手な人多いと思うので、小難しい公式や文章がだらだら書いてある本よりも視覚的なアプローチがある方が勉強しやすいのではと思う…のは筆者だけ?
だって統計の記号って呪文ですやん(号泣)
公式も見つつ知的に統計を勉強したい人はこちらがおすすめ。
「よくわかる」シリーズは大きいサイズで見やすくて、ボリュームも多いのがポイント。
the 教科書って感じ
(頭足りない筆者タイプには最初の2冊推奨)
筆者は最初に読んでも「???」でそっ閉じしましたが、統計の基本をなんとなく勉強してからなら、かなり知識の補填になりました。
分散分析など統計手法について細かく書かれているので、論理的な学習好きには間違いなく有益書籍です!(持ってる人は多かった!)
臨床心理士資格対策編(2冊)
正直下記の2冊で十分だと思います。とにかく問題を解くことが大事です。
\ 定番の過去問 /
臨床心理士資格試験問題集は直近のものから利用してください。見た目が似てるので購入前にもう1度記載年度のチェックを!
この1冊だけでも何周かやって満点が取れるようになれば、試験で十分に通用すると思います。
ただし解説が最低限しかないため、知識の補充は各自で調べる必要あり。
間違えた問題について調べたり、「WAIS関連は毎回出るなぁ」など傾向を感じたりしましょう。
問題集に取り組む際は毎回時間を計っておくと試験当日にやりやすいですよ。
分からなかった分野を調べる勉強が効果的な気がする
\ インプット派は是非! /
こちらは参考書よりな内容で、上記の過去問で解説が不十分な場合や知識の補完としてサブ使いにおすすめ。
筆者は、院試では手薄だったけれど試験には必要な少年法や入院形態などの知識のインプットで重宝しました。
イラストも多く内容は簡潔なため、情報量は多いですが読みやすいです。
予想問題も付録にあるのが嬉しい!
日々の仕事で勉強時間があまりとれない人は、このテキストを読み込むのがいいかも
公認心理師資格対策編(2冊)※
筆者は第1回受験&合格者なので当時は有効な参考書はありませんでした。そのため、実際に使っていませんが読んでみて良いと思った物の紹介になります。
正直いろいろな本が今では出ていますが、試験対策ならこの2強かなと思います。
まず、過去問を分かりやすくこなしたいならこの赤本。
\ 解説が勉強になる /
赤本なら解説が丁寧&ちょっとしたテキストにもなっているので勉強しやすいです。
割とシンプルな解説なので読みやすいのが特徴かと。
ちなみに、公認心理師試験の過去の試験問題は、下記記事の『試験対策』にリンクがあるので参考にご覧ください!
問題はこなせても知識が不十分だと感じる人はペンギンテキストがおすすめ。
ペンギンテキストは一問一答~問題集まで3シリーズで分かれていてどれも大ボリュームなので、このシリーズインプットすればかなり知識つきます。
1つの用語を詳しく解説しているので心理学の辞書的存在かと。
おわりに:1~2冊に決めて覚え込もう
知識の補填には複数媒体を利用することをおすすめしますが、まずは1~2冊に決めてその内容をしっかり覚え込んでみるとベースづくりができます。
院試はもちろん、試験対策の復習として、個人的には河合塾KALSの心理学編に一番お世話になりました。
イラスト解説が多い方が導入としては読みやすいのかなと思います。
ある程度分かってきてからおかたい専門書に移る方が、挫けず読めるとも思います。
なるべく挫けないように、楽しめるように勉強していきたいですね。
相棒決めて何度も読み込んで覚えればOK!
相棒…AIBOOOOOOO!
本記事で紹介した半数以上はKindle Unlimitedにもあるので、本が物理的にかさばるのが嫌、いつでも読みやすくしたい人は利用してみてください。
おすすめ参考書のほか、筆者が現役時代に重宝したグッズまとめもあるので暇つぶし兼参考にこちらもご覧ください。
安価な物が多いぜ~!
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