こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
心理学関連の民間資格って実はたくさんあるので、正直何がいいのかよく分かりませんよね。
・心理に国家資格はあるの?
・カウンセラーになるにはどの資格取ればいいの?
・最近できた公認心理師って何?
民間資格の中で一番有名なのは「臨床心理士」ですが、2018年には心理学関連初の国家資格「公認心理師」が誕生しました。
臨床心理士=国家資格と思っている人いるけどただの民間資格なんだぜ…
国家資格つよそう~!
今回は公認心理師の役割についてや資格取得までのプロセス、試験についてを紹介していきます。
心の問題が増えてきている世の中、心理学に興味ある人も多いはず。
新しい資格は確立するまでややこしい情報が多いですが、本記事を読めば大まかな流れは理解できるはず。
心理系の道に進みたいと考えている学生・社会人は要チェックです。
こんな人におすすめ!
・公認心理師を目指している人
・比較的新しい資格に興味のある人
・公認心理師の情報収集をしたい人
公認心理師は心理職初の国家資格
公認心理師は医療・教育・産業・司法・福祉の5領域にわたる汎用資格で、4つの業務を行う心の専門家です。
・その人の心理状態を観察し、分析すること
・その人の相談を受けて、助言・指導など援助すること
・関係者に対しても心の援助をすること
・心の健康の知識を広め、情報提供すること
心の悩みをもつ人に寄り添い援助する専門家だね
2017年7月に公認心理師法が成立した心理職初の国家資格で、ただ相談を聴き支援するのでなく、心の病気や支援先など適切な知識を持ち提供することも求められます。
人から相談を受けるのは日常的に誰もが経験すると思いますが、専門的な知識と技術を学び、身につけている点が日常相談との違いと言えます。
共倒れしないよう訓練受けてるようなイメージ
\公認心理師と臨床心理士についてはこちら/
公認心理師になるには
なぁにこれェ…
公認心理師の資格取得ルートだよ!かいつまんで説明するね!
まだ新しい資格のため、R4年実施分(第5回分)までは取得プロセスが多岐にわたっていました。
公認心理師誕生から5年間は現役生の移行期間でした
(R4年までは受験資格をほぼ有する人なら教師や多職種でも受験できてたんや…)
これから公認心理師を目指す人は下記の流れがメジャーです。
・4年制大学で定められた科目履修
・大学院で定められた科目履修(区分A)or指定の施設で定められた期間実習(区分B)
基本的には4年制大学の心理学部を卒業し、心理学専攻の大学院を修了すればOKですね。
大卒後の施設実習のパターン(区分B)は該当施設がめっちゃ少ないかつハードだから、6年心理を学ぶが無難
正規ルート(区分A)で受験し始めるには、2018年4月大学入学者→2024年受験者が初
受験資格などの詳細はこちらで必ずチェックしましょう!
試験時期や試験内容
第1回は9月、第2回は8月など夏~秋に行われて、2020年はコロナの影響で12月に延期。
第8回は、令和7年3月2日(日)実施です!(合否発表は3月28日(金)14時頃~)
場所 | 東京or大阪 | ※臨床心理士は東京のみ |
受付期間 | 令和6年12月2日(月)~同年12月7日(金) | ※当日消印有効 |
受験料 | 28700円 | ※ 高 い ! |
受験票 | 令和7年2月12日(水)~ダウンロード可 | ※自分で要準備 |
試験時期安定しないね…
日本心理研修センターの情報を逐一確認するのが賢明ですね。
大まかな流れはこんな感じ。
① 「受験の手引」を請求
② 受験申込
③ 受験票交付
④ 試験
⑤ 合否発表
試験は1日で、午前・午後120分ずつのマークシート試験のみ!
(ペーパー試験のみ!)
精神疾患や福祉系の法律などの一般的な知識と、事例問題で対応の仕方を見る問題があり、知識系は1問1点、事例は1問3点ほどの配分です。
(5択で1つ選ぶはずが2つ正答あったりガバガバだった)
ブループリントという公認心理師試験の出題基準を公表したプリントもあるので参考に眺めてみると出題範囲のキーワードが分かります。
過去の合格率
過去の合格率は下記の通りです。
第1回 | 79.1% |
第2回 | 46.4% |
第3回 | 53.4% |
第4回 | 58.6% |
第5回 | 48.3% |
第6回 | 73.8% |
第7回 | 76.2% |
2回目以降急に難化した??
この内訳ですが、臨床心理士は第1回で最も多く合格しており、第2~5回には移行措置を利用した多職種が多く絡んでいた模様。
公認心理師の合格率はまだ安定しているとは言い難いと思われます。
現時点で合格者は7万人強いるらしい
(ちなみに臨床心理士は約4万人)
正直、過去の合格率はあまり参考にしなくていいと思いますが、臨床心理士と同じ6割程度を目安に頑張ってみてください。
合格後、手続きしないと公認心理師名乗れないので最後まで気を抜かずに!
試験後すぐに心理師名乗るなよん
公認心理師の試験対策
公認心理師の試験は150~200問のマークシートのみなので、合格するためには関連テキストの暗記だけでもかなり効果があります。
(マークシートだし知識曖昧でもなんとかなることも…?)
闇しあんの発言が生々しすぎる
もちろん事例問題もありますし、何より問題量が多いので、なるべく多くの問題にふれるのが合格の鍵と思います。
公式には過去問の公表もされているため、過去問+テキストで知識補填のスタイルが最適と思います。
参考までに第1回の午前分と第1回午後分、第2回午前分と第2回午後分、第3回午前分と第3回午後分、第4回午前分と第4回午後分、第5回午前分と第5回午後分、第6回午前分と第6回午後分の問題はそれぞれをクリックしてご覧くださいね。
知識の補填であれば、読みやすいテキストはこちら。
\ ド定番 /
このペンギンシリーズ、他にもキーワード集や予想問題集もあるので、勉強のバリエーションを増やしたい人、飽きやすい人には使いやすいかと。
最近では医療・福祉関連の細かい問題が多い傾向にあるので、心理のインプット以外も必須ですね。
法関連も厚めにインプットできるといいかも
その他のおすすめ参考書3冊
筆者は第1回の受験生で参考書は特になかったのでほぼ使用していませんが、今受験生なら使いたいなと思える参考書を3冊紹介します。
『公認心理師エッセンシャルズ』(有斐閣, 2019)のみ読んだけど内容薄すぎて正直何も参考に…
過去問ある試験はまず過去問優先で!(今回の闇しあんは際どい発言多いな)
まだ回数の浅い試験なので、マニュアル本(?)より問題をこなしていく方が確実と思います。
①過去問+テキスト補填でコツコツ派
河合塾KALSは臨床心理士の資格対策や心理系大学院受験対策にも厚く実績があり、他の参考書よりも分かりやすくコンパクトにまとまっていて読みやすいです。
赤シートでの暗記も対応しているので、学生時代のような勉強法で手軽に読めますね。
②知識補填特化型
現任者講習会テキスト並みに幅広くキーワードが載っているテキストで、こちらはオールカラーでとっつきやすいです。
鈍器は鈍器だけど
何度も読み返してインプットするより、分からない分野のみを開いて読み込む方が使いやすいと思います。
ある程度心理学系の知識がある人におすすめしたいですね。
また、何冊も参考書を買いたくない人はこの1冊でインプットを進めてもかなり力になると思います。
③勉強時間をあまりとれない場合のインプット型
ファイブアカデミーは臨床心理士資格試験対策に特化し実績があり、他の参考書では長い説明文が多い中、こちらは一問一答形式で暗記しやすい特徴があります。
問題の〇×解説が丁寧なため、実際のマークシート試験で役立ちそうな1冊です。
書いて覚えるより何度も見て覚える派におすすめ
【番外】耳から刷り込む派
読んだり書いたりの勉強ではなく、リスニングする真新しいタイプの参考書(?)も見つけたので最後に紹介しておきます。
他の参考書との最大の差別化点はやはり聞ける点でしょう。
通勤・通学時間といったスキマ時間を無駄にせず勉強にあてられるし、覚えようと思っていなくても聞き流すことで専門用語を聴き慣らすこともできますね。
Audibleから利用すればそのまま聴けます(30日間無料なので試してみて向いてなければ見送るのもアリですね←)。
イヤーワームを棲まわすのじゃ!
おわりに:公認心理師試験は基本を押さえよう!
公認心理師は2017年7月に公認心理師法が成立した心理職初の国家資格で、人の心をサポートする役割があります。
・その人の心理状態を観察し、分析すること
・その人の相談を受けて、助言・指導など援助すること
・関係者に対してもこころの援助をすること
・心の健康の知識を広め、情報提供すること
心の悩みをもつ人に対して、相談業務や心の健康・予防のための情報提供をする専門家!
受験ルートは複数ありますが、基本的には4年生大学の心理学部+心理学専攻の大学院を出ていれば問題ないでしょう。
試験は年に1回、1日で終わるマークシートのみであっさりしていて、過去問演習+参考書で知識のインプットで基礎を固めることで合格できると思われます。
今の合格率はイレギュラーで読めんけど6割は目指そう!
臨床心理士を目指す人はその勉強で公認心理師も兼ねられると思う!
筆者の主観ですが臨床心理士・公認心理師になって良かったことはこちらをどうぞ。
「公認心理師とかがっつり専門の勉強するよりも、まずは心理学をちょっと勉強してみたい」など心理学の知識を自分用に身に着けておきたい人にとっては、通信やオンライン講座で手軽に勉強してみるのもアリ。
趣味から入るのもあり!挑戦できそうなことをやってみよう
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