こんにちは、現役臨床心理士・公認心理師のしあんです。
今回は自分が心理士になってみてという、より体験的なお話です。
・「カウンセラーと関わったことあるけど、どんなこと考えてるんだろう?」
・「同業者なんだけど気持ちを共有したい!」
このように、心理職に興味があったり現役心理士さんたちのちょっとした疑問や不安の参考になればと思います。
他の職種の方でも似た感覚なら共感できてもいいなぁと思います。
「心理士になったらこんな風になれたり思ったりするんだ」と疑問の解消になればと思います!
・臨床心理士・公認心理師を目指している人
・心理職の生態や世界が気になる人
・同業者で共有したい人
改めまして、しあんってこんな人
ざっくりとした自己紹介はこちらにもあるので是非覗いてみてください。
まぁ、そこそこ真面目ちゃんがいじめられて闇落ちしてちょっと這い上がったって感じですかね。
ストレートで臨床心理士・公認心理師を取得したこころの専門家の1人です。
友人からはよくこんなこと言われます(笑)
・闇がある(笑)
・元気で明るい
・自分の考えをちゃんと持っている
・社交的

社交的…自分としては人間嫌いな方なんですけどね…
人間苦手野郎がより人間と関わる資格を得たっていうと多くの人に
「なんで??」
と言われますが、自分としては『だからこそ』選んだ道かなと思ってます。

いじめてきた人(元友人)とか周りで見てた人とか、
みんなが何考えてるのか知りたかった
人間苦手でも人間に興味はあったんですよね。
また、闇落ちしたなりに
「こんな捻くれた自分じゃまずいな」
と思って自分を改造したいと思いました。
その過程でいろいろな人の考え方を受け入れられたら自分の器が大きくなるんじゃないかと思いました。
いじめられて一時は感情を失った生ける屍状態でしたが、今では喜怒哀楽、感情豊かに人間やれてます!

心理学による魔改造がなんとか成功した被験体だよ~
心理士になって良かったこと
元闇落ち人間が心理系大学院進学を決めて、臨床心理士・公認心理師になって良かったことは主に4つあります。
ちなみに臨床心理士・公認心理師についてもう少し知りたい方はこちらをご覧ください!
しあんの場合、心理学への学びの動機は周囲の考えへの興味、自己理解、歪んだ自分の矯正だったので、それらがどれだけ達成できているかもポイントですかね!
①自己理解のきっかけができたこと
自分を完全に理解できた訳ではありません。
ですが、いじめられて辛かった時期を振り返って分析したり、家族関係を振り返ってみたり、現在の環境や自分の考え方の癖などと向き合う機会が多かったので、自分の整理ができたなと思います。
自分の辛かった経験って1人で振り返っていくのはすごく難しいと思います。
『いじめられた』という表面的なことは振り返られても
『どんなことがあったか、どんな思いをしたか』
などは誰だって蓋をしたいのではないでしょうか。

黒歴史とかなかったことにしたいよね
自分に影響を与えただろう深い傷は蓋をすることが大事な場合もありますが
きちんと向き合い乗り越えていく作業も大切です。
心理士を目指す過程で自己理解のきっかけが増えたこと、手助けをしてもらえたことは
心理士を目指してなったからこその良かった経験だと思います。
現在の自分について理解が進むと、執拗に自分を責めたり周りを警戒することが弱まりました。
笑えなかった自分が笑えるようになれたり、ヒトらしさを取り戻せたんじゃないかなと思います。
②こころの病気などの知識を深めるきっかけになれたこと
現代社会って不登校、引きこもり、うつ病などメンタル要因からの病気・状態がだいぶ目立つようになってきていますよね。
自分や周りがこのようなこころの病気・状態に陥らないように予防として知識をつけることは大事だと思っています。
心理士にならずとも勉強すれば身につくことではありますが
心理士になったからこそより専門的な知識を身に着けることができますし
大事な人たちを守ることができるのでこれも良かった点です。

うつ病って食欲なくなるだけじゃなくて食欲増すこともあるとか、知識は大事!
③自分のメンタルケアも少しできるようになれたこと
闇落ち人間にとって自分のメンタルの面倒をみれるようになれたのはかなり良かったと思います!
・自分を責めることが減ったり
・自分を客観視できるようになったり
・人に少し相談できるようになれたり(人への信頼を取り戻せた意味で)
今でも落ち込んだりすることはもちろんあります。
ただ、その頻度がだいぶ減ったのは心理士としての勉強や出会いがあったからだなぁと思いました。

昔よりもメンタル強くなったんじゃないかなって思う!!
④あたたかい人間関係を築けたこと
同業者の方って基本的にいい人いっぱいなんですよ(変なのもいっぱいいるけど)。
受容的で肯定的で、話をちゃんときいてくれる人が多いので安心感を得られます。

しあんはどうか分からないけど、まじで優しく話きいてくれる心理士多い!
困ったことがあっても「聞いてよ~~~!」って素直に言える相手と出会えたのも、心理士の沼に入ったメリットだなと思います。

字面がひどい
【番外】学びの動機は達成できたの?
しあんの動機である『周囲の考えへの興味、自己理解、歪んだ自分の矯正』についてですがおおむね満足できています。
自己理解☛自分がどんなことで悩んだり苦しんだのか理解して消化できた
歪んだ自分の矯正☛闇落ちMAX時よりマシになった(笑)
臨床心理士・公認心理師になろうとしたからこそ実現できたことだと思います。
心理士になって大変だと思ったこと
当然、臨床心理士・公認心理師になって大変だなぁと思うこともあります。
目指している人や現役心理士の人は是非共有しましょう!
①いろいろな人の話をきくこと
「これが仕事の中枢じゃん!」と思われそうですが、実際これが一番大変!難しい!
どんな相談者の、どんな話もきいて受け止めることが問われます。
「その話苦手…」
「ヘビーすぎてきけない…」
「こういう人得意じゃない…」
そんなこと言ってられない。
心理士は落ち着いて構えて、時には相談者と一緒に暗い気持ちさえも共有するので、友人の話をちらっと聞くとは次元が違います。

熱心に聴きすぎてミイラ取りがミイラになることもあるある
心理士として健康なメンタルを維持しながら在ることが今後も大変だなぁと思ってます。
②けっこう経験主義な関係性
扱うのは人のこころなので、何をもって専門性など優れているとか言い切るのは難しいです。
具体的な実績を可視化するのが難しい世界なので、実務経験何年とか地位とかでイキってくる心理士もいて正直うーんと思います。
経験ももちろん大事ではありますが、長年心理士の資格は保有していても実務経験がかなり少ない人もいるので、一概に経験だけでは語れないと思うんです。

1人の心理士として尊重しあえればいいのに…
どの仕事でも面倒くさい人間関係ってあるので、そういう人との関わりはあいさつ程度が無難ですね。
③研修で意外と忙しい
心理職って生涯学びの職なので、専門性の維持・発展のためにも定期的に研修があります。
個人で特化したい領域・専門性への勉強もあって、横のつながりを作る研修もあって、意外と祝日の時間がとられます(笑)

学びと割り切れば充実するけど遊びたい時にはつらい!
④「人の気持ちが分かるんだろ?」、「専門家なら精神安定してるんでしょ?」と言われる
しあんの周りの治安が悪いのかもしれません(笑)
こころの専門家だとやっぱり『人が何考えてるのか分かる』とか『安定した精神の持ち主』という幻想を持たれやすいです。

マインドスキャン!(イメージ)

心理士とはいえ人間!そんな訳ねー!
まるで人のこころを分かっていないといけない、精神的に崩れてはいけないと言われているような気持にもたまーーーになります。
おわりに:自分が目指すものになれれば充実する!
臨床心理士・公認心理師になったからというよりは、
『自分が目指した何者かになれた』ことが大事だなぁと思います。
サラリーマンでも資格業でもフリーランスでも、
自分がなりたい・やりたいと思えたことを達成するってめちゃくちゃ達成感あるはずです。
心理士を目指している方にとってはしあんの体験が参考になれば幸いです。
そうでない方でも、自分の仕事や将来像を捉え直してみるきっかけになれたら幸いです。
誰かに相談しながら考えをまとめていくのもおすすめですね。

夢とか目標って、人生レベルで大事だね
コメント
Twitter経由でブログサイトにお邪魔させていただき、まず「臨床心理士」のお仕事って?と思い記事を読ませていただきました。
とても面白かったです。
大変な点として挙げられた、周りから専門家なら・・・と言われている点などなるほどと思いました。
またお邪魔させていただきます。
パピーゴさん
閲覧ありがとうございます!
(初めてのコメントでとても嬉しいのと緊張していて…うまく返信できていなかったらすみません…!)
そうですよね、そもそも「臨床心理士って何するの?」ってなりますよね。
面白く読んでいただけたなら何よりです。
もう少しそもそもなお話も取り入れていこうかと思います(^^)
お待ちしております。