こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
突然ですが「睡眠の質が悪い」「最近寝つけないし途中で目が覚める」など睡眠について悩む人、いませんか?
ハイ!!!
大人になるにつれて多くの人が睡眠で悩みはじめます。
今回は、レム睡眠やノンレム睡眠といった睡眠の周期や質の上げ方についてゆるっと説明します。
睡眠は誰もが必要な生命維持活動ですので、どんな状態か改めて知って、少しでも睡眠の質=生活の質を上げられたら幸いです…!
学生さんや社会人、主婦さんから心理士目指す人までチェックしてみてくださいね。
こんな人におすすめ!
・睡眠の周期など改めて知りたい人
・睡眠の質向上を狙っている人
・寝つけない、目が覚めるなど困っている人
そもそも睡眠とは
睡眠とは、意識を失った状態の持続+身体機能の低下した状態です。
こうやって聞くと結構危ない状態っぽい?
睡眠の質が悪ければ「疲れが取れない!」と言うのも当然です。
ただ弱ってるもんね…
では睡眠の質とは何でしょう。どうしたら身体は休まるのでしょう。
人の眠りにはノンレム睡眠(1~4段階)とレム睡眠の2つの睡眠段階があり、睡眠中はこれらの段階を行き来します。
寝てる間も忙しい脳みそ
瞼下で眼球も動くRapid Eye Movementの頭文字でREM睡眠というよ
入眠はじめの脳波の移り方は上図のような波で、一番深い眠りがノンレム睡眠。
レム睡眠は覚醒~うとうとした状態のはざまです。
ノンレム睡眠(一番深い眠りの状態)で脳を休めて、レム睡眠(うとうとに近い状態)で身体を休めるとよく言います。
脳と身体同時に休めたら流石に無防備かもね
レム睡眠~ノンレム睡眠を端から端まできちんと行き来するのがいわゆる睡眠の質が良い状態で、質が悪いと『うとうと(2)』~『すやすや(3)』段階を行き来して波の幅が狭まる感じ(脳みそ休めるノンレム睡眠までいかないから疲れが取れた気しないんでしょうね)。
気分と違って睡眠の波形は大きい方がよろし
また、レム睡眠中は夢をみて、ノンレム睡眠1(浅い眠り)とレム睡眠時の脳波は似ています。
ノンレム睡眠からレム睡眠にかけての1サイクルをよく『90分サイクル』と耳にしますが、睡眠にも個人差や年齢差が影響するため鵜呑みにはしないでください。
適切な睡眠時間は人によるのが真理!睡眠神話多いね…
睡眠の質と効果
睡眠の質は睡眠段階をきちんと踏めているかや入眠、睡眠の持続、覚醒の良さでも判断します。
「寝つけない」「夜中何度も目が覚める」「朝早く目が覚める」などは不眠症の可能性がありますね…。
睡眠薬の力を借りるときは医師に相談してね
質の良い睡眠にはこのような効果があります。
・(脳と身体の)疲労回復
・生活リズムの定着(生活習慣病予防の1つ)
・成長ホルモン分泌(アンチエイジングや肌の修復、肥満予防)
・うつやストレスの緩和 など
きちんと休むことで十分な恩恵を受けられますが、睡眠は日常の些細な変化に敏感に反応しては崩れやすく、負のループに陥りやすいです。
寝なきゃと思うほど寝つけなくなるやつ
あまりに寝つけないときは一旦起き上がり、再び床に就くこともおすすめ。
睡眠の質を上げる方法
世間ではいろいろ言われていますが、根本的にはサーカディアンリズム(概日リズム)を整える行動ができていれば睡眠の質は上がりやすいです。
いわゆる体内時計ってやつ
サーカディアンリズムは光や温度、食事など身体の外側からの刺激で整えることができます。
・起床後や日中に太陽光を浴び、夜には暗くする
・湯船に浸かったりホットドリンクで体を温める
・寝る直前にご飯を食べるなどの刺激を避ける
・ブルーライトをカットする
・寝る時間をそろえる など
\フィルムを探す/
眠れないとつい睡眠薬に手を伸ばしたくなったり、謎のサプリメントを摂りたくなったりするかもしれません。
ですが、寝るには=サーカディアンリズムを整えるには=生活習慣を整えることがめちゃくちゃ重要になります。
無職で引きこもって生活サイクル破壊したらそりゃ寝づらいのよ…
まず生活習慣取り戻そうな
一概に「これをすれば・これを飲めば快眠できる!」ではなく生活を正す行為によって睡眠の質はあがることを覚えて行動しましょう。
生活スタイルに合う規則正しい行動をするのがミソ
睡眠に関するホルモンの話
ホルモンの理屈でいけば、睡眠を誘発するメラトニンを分泌できると睡眠の質は上がります。
メラトニンの材料はセロトニンという幸せホルモンで、分泌に関わる行動はこんな感じ。
セロトニン…日中に歩くなどの運動や、好きなこと・楽しいことをしたり笑う
セロトニンはうつと関連あり!ハグでも分泌されるので恋人・パートナーとレッツハグ
ハグいつでも待ってます
メラトニンは日光を浴びてから約15時間後くらいに分泌されるので、早朝の日光浴がおすすめされているわけです。
曇りや雨でもカーテンを開けて外の少ない光や空気にあたればOK。
さらにセロトニンの材料はトリプトファンというアミノ酸で、肉や魚、乳製品、豆類、ナッツ類などたんぱく質を規則正しく摂ることも有効です。
(だからサプリ商法が推されるんだろうなぁ)
ただ成分を吸収すればいいわけではなく、上述したように身体の外側から整えていく行動(生活習慣)も睡眠の質改善に貢献しています(ので、サプリ商法には引っかかりませんように…)。
学生や社会人だと朝通学・通勤して、昼間は動いて、規則正しい食事もしやすくホルモン的には良い流れが既にできていますね。
後は寝る前の(ブルー)ライトカットかな
寝れない人!まずは寝る前のスマホやPCを頼むからやめてみてな!
引きこもりがちな人がうつっぽくなったり眠れなくなるのは、ホルモンやサーカディアンリズムの乱れが大きく関わっていると思われるので、くどいようですがまずは生活リズムを整えましょう。
やれることやらずに睡眠薬に頼っても対症療法で、根本的解決にはなりづらいね…
おわりに:よく眠るにはまず生活を整えよう
睡眠中はノンレム睡眠(脳の休息)とレム睡眠(体の休息)の段階を行き来しますが、人って日常の些細なストレスに敏感に反応してはレム睡眠までたどり着けなかったり眠りが浅くなりやすいです。
睡眠の質を高めるにはサーカディアンリズム(体内時計)を整えることが大切です。
・起床後や日中に太陽光を浴び、夜には暗くする
・湯船に浸かったりホットドリンクで体を温める
・寝る直前にご飯を食べるなどの刺激を避ける
・ブルーライトをカットする
・寝る時間をそろえる など
このような行動は睡眠誘発ホルモンのメラトニンやその材料であるセロトニンを誘発するため効果的といえます。
サーカディアンリズムを整えても眠りが浅かったり眠れない場合は、不眠症やうつなどの症状の可能性もあるため医師に相談してみてくださいね。
ただ眠れば心身の回復が約束されている訳ではありません。
ぐっすり眠って心身回復するためにまずは生活を見直してみましょう。
コメント