こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
この記事をクリックした方は、心理系大学院への興味がかなり高まっている方だと思います。
今回は、英語の勉強についてどうすればいいか、何をすればいいかなどおすすめを紹介していこうと思います。
心理学の道を進むにあたって、大学院入試は①専門科目、②英語、③面接です。

心理学だけじゃ進学できん?!
英語の得点を上げるポイント、お伝えします!
こんな人におすすめ!
・心理系大学院への進学を考えている人
・英語の勉強をどうすればいいか分からない人
・院試に向けて勉強のポイントを知りたい人
専門科目(心理学)の勉強方法や方針で悩んでいる人はこちらも参考にどうぞ!
心理系大学院の入試について

冒頭でも書いた通り、院試では心理学の専門領域だけでなく、英語や面接(口述試験)も必要になることが多いです。
社会人入試だと小論文があるところも。
勉強面以外にも研究計画書という厄介な書類提出は必須で、必要に応じて志望動機の提出など用意するものは地味に多いです。

研究計画書は「大学院進学したらこんな研究をやるつもりです!」ってアピールする書類ね
\ 困ったら見て /
英語の配点は心理学の専門領域よりも低いですが、筆者の受験先では英語で足切りもありました(大学院による)。
心理学の点数は全員がしっかりやってくるため差があまりつかず、英語の点数で差が開きやすいともいわれています。
油断ならない科目なので、進学を考えている方はある程度英語も対策していきましょう。

(筆者が英語の存在に気付いたのって、大学院情報を調べ始めた大学4年生の頃だよな…)

「英語もあるの?!」って焦ったね…
大学院受験の英語の性質を知ろう

大学院入試の英語は、高校受験や大学受験、TOEICの英語とは若干違います。
問題文は心理学に関する書物や論文が使われることが多め。
大学院受験で必要な英語力は“読解力”でしょう。

英語見慣れない人にはキッツい
今後英語の論文をある程度読めるか、その努力ができるかをみる試験でもあると思われるので、文法が怪しくても会話文が苦手でも、イディオムをあまり分かっていなくてもなんとかなります(院によって文法問題も出るけど)。

『次の文章を和訳せよ』って問題は多い
また、受験時は英語の辞書の持ち込みOKな場合も多いので、各自受験先をチェックしておきましょう。

辞書持ち込めるなら和訳余裕では?!?!

それはどうかな!!!
辞書を持ち込んだところで時間内に調べる時間がもったいないですし、そもそも調べたところで載っていない単語が多いです。
意訳でごまかせる単語をわざわざ調べて時間が無くなるなんてこともあります。
辞書はお守り感覚と思っておきましょう。

筆者はぺらっぺらなコンパクト辞書持参して、分厚い辞書持参した周りの受験生をビビらせました(精神攻撃)
\ 例の辞書はこちら /
辞書に頼ると制限時間内に解答しきれない可能性が高いので、多少はしょってでも意訳することを意識しましょう。
英語の勉強ポイント

大学受験やTOEICとはテイストが少し異なる院試の英語対策ですが、今までの受験よりもきっとやることは少ないのでポイントを押さえてやっていきましょう。
まず勉強のタイミングですが、試験の3ヶ月前からでも正直なんとかなりました(ただし本当に毎日過去問解く勢い)。
筆者の場合、英語は全訳が中心だったので3ヶ月前で足りただけかもしれません…。
大学院によって出題傾向はバラバラなので、必ず過去問で傾向を見ておきましょう!
秋院試だとしてもできれば大学4年生頃から始められたらと思います。

みんな食らいついていこーぜ
以下、筆者が重点的に気をつけたポイントを解説します。
①心理学に関する英単語を覚えよう
院試で使用される英文のほとんどは心理学に関する論文や書籍なので、心理学関連の英単語を覚えないと太刀打ちできません。
フロイトなどの人名や固有名詞は最優先
こればっかりは持参する辞書に載っていないので、真っ先に覚えましょう。
また、単語の訳し方も心理学用に覚えておくと読む時間を短縮できると思うのでおすすめです。

たとえば、『subject→被験者』とかね
これ、知らないとsubject=「問題」とか「主語」とか微妙な訳になりそうですよね。
心理学用語の英単語は参考書でもネットでも調べられるので、心理学の勉強をする際に一緒に英単語も調べておきましょう。

読めればいいのよ
英文作成の問題はあまり見かけないので、とにかく英単語に見慣れましょう!
ひたすら単語を覚えるなら、単語帳を使うのもありですね。
下記は、お世話になる受験生が圧倒的に多いやつ。
\ あると便利 /
心理系大学院の院試で使われやすい単語がまとまっています。
心理の専門用語は普通の辞書には載っていないのでこちらは辞書代わりに最適!
ちなみに…どうしても分からない単語と出会ってしまったら「subjectは~ / サブジェクトは~」などそのままごり押しで訳すガッツも…!英語は時間との勝負なので立ち止まるよりマシ◎
②動詞を覚えよう
英語が苦手な方は、高校時代や大学受験で使っていた単語帳から見直してもいいと思います(お金もかからない!)。
筆者みたいに英語が苦手な方、時間がない方は心理学用語のほか、動詞を中心に覚えるようにしましょう。

動詞分かれば最悪結論が分かる!
\ 筆者使用品 /
DUOは論文英語には論の字がついているので、これに載っている動詞を優先的に暗記していきました。

バカだから1冊全部は覚えられんし、1冊全部覚えるのは拒否反応

動詞だけでもいいなら気は楽だね
DUOなら大学受験やTOEIC対策などで持っている人も多いのではないでしょうか。
和訳するなら主語+述語が分かっていれば最低限どうにかなります。
正確に訳さなくても、やんわり意訳して大丈夫です(※ただし下線部の訳などは丁寧に!)。

形容詞・副詞はガンスルーしたった!

意外となんとかなりそうに思えるでしょ?
③問題集や大学院の過去問を解こう
英単語を覚えることにも直結するので、いきなり問題に取り組むのもありです。
ただ、心理学英語を何も知らないままチャレンジしても、分からない英語が更に分からなくなるだけで、筆者みたいにあまり勉強が得意でない人にいきなりはおすすめしません…。

撃沈したった

しばらく英語はいいやってなったよな(笑)
問題文で分からなかった英単語は必ずピックアップしましょう!それ覚えればいいので!
よく見る単語があればそれも覚えときましょう。
また、心理学とは関係なくてもいいので、1文でも英文を毎日読むことも大事です。
英語がそこそこできる方ならスルーでいいと思いますが…。

英語耐性をつけるところから
意外と英語の試験は時間が短いのに問題量が多いなんてことがあるので、早く読めるようになるのは大きな武器です。
【番外】みんなのおすすめ!『ヒルガードの心理学』は本当におすすめ?
ヒルガードとは、元は洋書で心理学の入門書です。心理学の鈍器。
\ 高いし重いし最早買うな /

心理系大学院を目指す方ならほとんどの方が聞くだろう定番の参考書。

心理学の知識が英語で書かれてるってことは、これ訳せば心理学の知識もつくし英語にも慣れるし最強なのでは?!?!
確かに専門領域の知識にもつながるし、英語の言い回しも分かって一石二鳥です。
ただ、個人的にはあまりおすすめしません(学力バカの偏見かもです)。
やっぱり、心理学英語や心理学の知識が全然ない人がいきなり取り組んでも、内容が入ってこないと思うからです。

初めて読む学問を慣れない言語で読み込むイメージ(キツイ)
ヒルガードを使うなら、サマリーがあるのでそこだけでも和訳すると良い感じの量かと思います。
個人的メリット・デメリットはこちら。
『ヒルガードの心理学』和訳のメリット
・サマリー訳すだけでも英語対策の教材として十分
・英語の言い回しが分かる
・有名なので大学にある可能性が高い=買わずにコピーで済む!
・日本語版もあるため、和訳の答え合わせができる
▶とにかく英語に慣れたい、たくさん和訳をこなしたい方におすすめ
『ヒルガードの心理学』和訳のデメリット
・文章が固い(頭弱い人には厳しい)
・内容は心理学の専門内容のため、背景知識がないと訳してもちんぷんかんぷん
・分厚すぎて持ち運びには適さない
▶英語に苦手意識が強い方、勉強に自信がない方は、先に単語を覚える方がおすすめ
なお、ヒルガード以外にも最近は心理英語の教材が増えていて、ヒルガードの一部抜粋もあるので別の本を使っても◎
以下、当時はなかったものの今受験なら使ってみたいと思える本を挙げておきます。
基本的な文構造の解説や心理(論文英語)独特の言い回しが丁寧解説されており、長文読解に向いていそうです。
比較的易しい部類だと思うので、英語が苦手な人や基礎固めがしたい人におすすめ。
もう1冊はこちら。

ヒルガードをベースに、丁寧な英訳と細かい文法の解説があるので、英語の復習をしながら院試対策ができそうです。
英語を万遍なく勉強したい人や、文法問題も出題されやすい大学院を目指す人はコレに頼ってもいいかも。
おわりに:とにかく英文に慣れよう!

大学入試までの英語とはちょっと異なりますが、心理英語も対策可能です。
・心理学英語や動詞を覚える
・早く訳すためにも英文読解に慣れる
丁寧に訳す必要はないのでよく分からない点は意訳ではしょる柔軟さも大事ですね。
どの試験でもいえることですが、とにかく空欄にならないよう書き出すことにがんばりましょう。



健闘を祈る!
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