こんにちは、現役臨床心理士・公認心理師のしあんです。
今回は自分が心理職になってみてという、より体験的なお話です。
筆者の感想文←
✓心理士目指しているけど実際なったらどんな感じだろう?
✓カウンセラーってどんなこと考えてるんだろう?
✓同業者なんだけど気持ちを共有したい!
このように、心理職に興味があったり現役心理士さんたちのちょっとした疑問や不安の参考になれば幸いです。
「心理士になったらこんな風になれたり思ったりするんだ」と疑問の解消になればと思います。
ちなみに、心理士になるために必須の本はこちら。
過去問も直近のデータも載っているので、受験生は購入必須です!
当ブログでの心理士の目指し方はこちら。
こんな人におすすめ!
・臨床心理士・公認心理師を目指している人
・心理職の生態や世界が気になる人
・同業者で共有したい人
・心理士の生の声を聞きたい人
心理士になって良かったこと
元・闇落ち人間が心理系大学院進学を決めて、臨床心理士・公認心理師になって良かったことは主に4つあります。
筆者の場合、心理学への学びの動機は「周囲の考えへの興味、自己理解、歪んだ自分の矯正」だったので、それらがどれだけ達成できたかもポイントです。
ちなみに臨床心理士・公認心理師についてもう少し知りたい方はこちらをご覧ください!
①自己理解のきっかけができた
心理学を勉強して心理士になっても、自分を完全に理解できた訳ではありません。
ですが、過去の辛かった時期を振り返って分析したり、家族関係を振り返ったり、現在の環境や自分の考え方の癖などと向き合う機会が増えたので、自分の整理が進んだなと思います。
自分の辛かった経験って1人で振り返っていくのはすごく難しい作業だと思います。
たとえば『いじめられた』という表面的なことは振り返られても『どんなことがあったか、どんな思いをしたか』などは誰だって蓋をしたいのではないでしょうか。
黒歴史とかなかったことにしたいよね
自分に影響を与えただろう深い傷は蓋をすることが大事な場合もありますが、きちんと向き合い乗り越えていくこともまた大切な作業です。
心理士を目指す過程で自己理解のきっかけが増えたこと、自己理解への手助けをしてもらえたことは心理士を目指してなったからこその良かった経験だと思います。
少しは自分の客観視ができるようになったかも
現在の自分について理解が進むと、執拗に自分を責めたり周りを警戒したりすることが筆者は減りました。
笑えなかった自分が笑えるようになれたり、ヒトらしさを取り戻せたんじゃないかなと思います。
②心の病気などの知識を深めるきっかけになった
現代社会って不登校、引きこもり、うつ病などメンタル要因からの病気・状態がだいぶ目立つようになってきていますよね。
自分や周りがこのような心の病気・状態に陥らないように予防として知識をつけることは大事だと思っています。
心理士にならずとも勉強すれば身につくことですが、心理士になったからこそより専門的な知識を身に着けることができるし、大事な人たちを守ることができるのでこれも良かった点です。
うつ病って食欲なくなるだけじゃなくて食欲増すこともあるとか、知識は大事!
③自分のメンタルケアが少しできるようになった
闇落ち人間にとって、自分のメンタルの面倒を多少でもみれるようになれたのはかなり良かったと思います。
・落ち込みすぎるループから浮上できるようになった
・自分を責めることが減った
・自分を客観視できるようになった
・人に少し相談できるようになれた(人への信頼を取り戻せた)
今でも落ち込むことはもちろんあります。
ただ、その頻度がだいぶ減ったのは心理士としての勉強や出会いがあったからだなぁと思いました。
昔よりもメンタル回復したんじゃないかと思う
④あたたかい人間関係を築けた
同業者の方って基本的にいい人いっぱいなんですよ(変なのもいっぱいいるけど)。
受容的で肯定的で、話をちゃんときいてくれる人が多いので安心感を得られます。
筆者はどうか分からないけど、まじで優しく話きいてくれる心理士多い
困ったことがあっても「聞いてよ~~~!」って素直に言える相手と出会えたのも、心理士の沼に入ったメリットだなと思います。
関わる人で自分も変われる
学びの動機は達成できたの?
筆者の動機である『周囲の考えへの興味、自己理解、歪んだ自分の矯正』についてはおおむね満足できています。
周囲の考えへの興味☛「人の心は分からない」結論に納得できた
自己理解☛自分がどんなことで悩み苦しんだのか理解して消化できた
歪んだ自分の矯正☛闇落ちMAX 時よりマシになった
臨床心理士・公認心理師になろうとしたからこそ実現できたことだと思います。
心理士になって大変だと思ったこと
当然、臨床心理士・公認心理師になって大変だなぁと思うこともあります。
心理士を目指している人にとって、大変さを受け止める参考になれば幸いです。
①いろいろな人の話をきくこと
「これが仕事じゃん!」と思われそうですが、実際これが一番大変!難しい!
どんな相談者の、どんな話も聴いて受け止めることが問われます。
「その話題苦手…」
「ヘビーすぎてきけない…」
「こういう人得意じゃない…」
そんなこと言ってられない。
心理士は落ち着いて構えて、時には相談者と一緒に暗い気持ちさえも共有するので、友人の話をちらっと聞くとは次元が違います。
熱心に聴きすぎてミイラ取りがミイラになることもあるある
心理士として健康なメンタルを維持しながら在ることが今後も大変だなぁと思っています。
人間だし時には病むこともあるけどね
現実逃避にはいつも漫画アニメゲームが神コンボ
ちなみに、漫画やアニメ、ゲームなどの娯楽は自身のメンタル安定にはもちろん、クライエント(相談者)との関係づくりに役立つ話題にもなります。
これが意外とまじで役立つ
人のネガティブな話を聴き続けるためにも自分の心は甘やかしちゃいましょう。
②経験主義な関係性
扱うのは人の心なので、何をもって専門性など優れているとか言い切るのは難しいです。
具体的な実績を可視化するのが難しい世界なので、実務経験何年とか地位とかでイキってくる心理士もいて正直うーんと思います。
上下関係が結構あるかも?
経験ももちろん大事ですが、長年心理士の資格は保有していても実務経験がかなり少ない人もいるので、一概に経験だけでは語れない(と思います)。
1人の心理士として尊重し合いたい
どの仕事でも面倒くさい人間関係ってあるので、そういう人との関わりはあいさつ程度で無難にスルーしていきましょう。
③研修で意外と忙しい
心理職って生涯学びの職なので、専門性の維持・発展のためにも定期的に研修があります。
ちなみに、研修のためには学会入会費や年会費、参加費、旅費などお金も結構かかります
個人で特化したい領域・専門性への勉強もあって、横のつながりを作る研修もあって、意外と祝日の時間がとられます(泣)
学びと割り切れば充実するけど遊びたい時にはつらい!
研修や勉強会で休みが潰れることもあるため、休みの日・時間を自分でしっかり作ることも大切です。
④「人の気持ちが分かるんだろ?」「専門家なら精神安定してるんでしょ?」と言われる
筆者の周りの治安が悪いのかもしれない。
心の専門家だとやっぱり『人が何考えてるのか分かる』とか『安定した精神の持ち主』という幻想を持たれやすいです。
マインドスキャン!(イメージ)
心理士とはいえ人間!そんな訳ねー!
まるで、人の心をわかっていないといけない、精神的に崩れてはいけないと言われているような気持ちにもたまーーーになります。
生真面目に受け取りすぎても苦しくなってしまうので「人間だもの」の精神で過ごすのがおすすめ。
おわりに:自分が目指すものになれれば充実する!
臨床心理士・公認心理師になったからというよりは、『自分が目指した何者かになれた』ことが大事だなぁと思います。
サラリーマンでも資格業でもフリーランスでも、自分がなりたい・やりたいと思えたことを達成するってめちゃくちゃ達成感があるはず。
心理士を目指している方にとっては筆者の体験が参考になれば幸いです。
そうでない方でも、自分の仕事や将来像を捉え直してみるきっかけになれたら幸いです。
誰かに相談しながら考えをまとめていくのもおすすめですね。
夢とか目標って人生レベルで大事だね
臨床心理士・公認心理師になってみたいと思った人は、まずは心理学を学べる大学に行き、心理系大学院も目指してみましょう。
ファイト!
コメント
Twitter経由でブログサイトにお邪魔させていただき、まず「臨床心理士」のお仕事って?と思い記事を読ませていただきました。
とても面白かったです。
大変な点として挙げられた、周りから専門家なら・・・と言われている点などなるほどと思いました。
またお邪魔させていただきます。
パピーゴさん
閲覧ありがとうございます!
(初めてのコメントでとても嬉しいのと緊張していて…うまく返信できていなかったらすみません…!)
そうですよね、そもそも「臨床心理士って何するの?」ってなりますよね。
面白く読んでいただけたなら何よりです。
もう少しそもそもなお話も取り入れていこうかと思います(^^)
お待ちしております。