こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
臨床心理士になるには大学院を修了するのがメジャーな進路ですが、どんな大学院でも良い訳ではありません。
✓第1種指定大学院
✓第2種指定大学院
✓専門職大学院
このどれかに該当する院らしい
本記事では上記3つの大学院の特徴について解説します。
臨床心理士に興味がある人はどの大学院を目指すか考えるのに、参考にご覧ください。
上記大学院は、心理職唯一の国家資格である公認心理師を取得するためのカリキュラムに対応しているところも多いです。
公認心理師をこれから目指したい人も参考にどうぞ。
筆者は指定第1種出身だよ
こんな人におすすめ!
・臨床心理士になりたい人
・公認心理師も目指している人
・第1種、第2種の違いが分からない人
・専門職大学院を知らない人
・大学院に興味がある人
心理系大学院とは
臨床心理士(や公認心理師)を目指すには、臨床心理士(や公認心理師)になるために必要なカリキュラムをクリアする必要があります。
心理系大学院とも言われる指定大学院とは、臨床心理士資格認定協会が「この大学院は心理士を養成するカリキュラムを備えています」と定めた大学院のことです。
心理職は基本大学4年+大学院2年がメジャー
勉強も実習もそれだけ研鑽が要るってこと
指定大学院は第1種と第2種の2種類があり、心理士を目指せる大学院としてさらに別枠で専門職大学院があります。
上記以外の大学院出身者や定められたカリキュラムを終えていない場合は臨床心理士・公認心理師にはなれないので、進学前にしっかりチェックしましょう。
第1種指定大学院
第1種指定大学院では、大学院修了のために修士論文を執筆し、教授の指導下で学内実習を行います。
臨床心理士(公認心理師)は原則院卒と実習が必要…。
つまり、第1種なら臨床心理士資格試験の受験要件をしっかり満たしているため、修了年の試験(秋)が受験可能に。
心理士の最短ルート
施設的な特徴としては、臨床心理士の有資格者が5名以上とか、学内で心理カウンセリングができる付属の相談室が設置されているとか。
修論を書きながら実習もこなしていくのは正直かなり大変です。
が、第1種なら濃厚な2年間を過ごして臨床心理士(公認心理師)へ近づけます!
行き得かも?
\ 筆者の体験談あり〼 /
▼第1種のおすすめポイント
・修論と実習を2年間で行える
・修了後すぐに臨床心理士資格試験を受けられる
第2種指定大学院
第2種指定大学院では、修士論文の執筆はあっても学内実習がない場合があります。
それだと臨床心理士資格試験の受験要件が不十分となるため、第2種は修了後に原則1年間の実習が必要になります。
ちなみにこの実習は「やらせてもらう実習」というより「臨床心理士予備軍として働く」という意味です。
無資格での就職ってことね
第1種と比べると臨床心理士になるには少し遅れてしまいますが、研究と実習を分けて心理士を目指したい人は検討の価値ありかと。
▼第2種のおすすめポイント
・修論と実習の忙しさを分散できる
※ただし修了後1年実習が必要
専門職大学院
専門職大学院では研究よりも実習の方が多く、より専門的な人材を育成する特色があります。
一般の大学院が研究者を育てる場なら、専門職大学院は専門家を育てる場というイメージ
専門職大学院の場合は修論の代わりに事例論文を執筆することがあります。
筆者は修論も事例論文も書かされたとか
体感としては修論の方が鬼畜…!
第1種と同様、修了後はその年の臨床心理士資格試験を受験可能で、1次試験の論述試験をパスできるメリットつきです!
修論ないかもで論述パスって最高?!(当時知りたかった)
ただし第1種と比べて、第2種と専門職大学院の数は一気に少なくなります。
近くの地域にあれば検討してみてください。
▼専門職大学院のおすすめポイント
・修論提出義務は特になし
・とにかく実習をこなせる
・臨床心理士の1次試験の論述パス
3つの大学院の選ぶポイント
臨床心理士(や公認心理師)になるための通過点として、指定第1種・第2種大学院、専門職大学院の3ヶ所を紹介しましたが、好きな大学院を選びましょう。
(選ぶポイントとは…)
どの大学院出身でも有資格者になってからの扱いに特に差はありません(給与が変わることもないです)。
1人の専門家さ
学歴が好きな採用者相手で多少印象が変わるくらいかと。
3種類の大学院の数で言えば、指定第1種の大学院が圧倒的に多いのもあり、多くの人が第1種を選ぶかもしれません。
こちらのサイトで3種類の大学院を確認できるので、参考にチェックしてみてください。
もしも大学院を選べるのであれば、以下のポイントで考えてみてください。
・なるべく早く臨床心理士になりたい
→第1種or専門職大学院
・研究と実習の負担を分散させたい
→第2種
・あわよくば臨床心理士試験の論述パスしたい
→専門職大学院
第2種の場合は1年間実習(という名の心理職としての就労経験)が必要で、資格取得見込みの無資格で就活するのが大変!
…と思いきや、第1種・専門職大学院卒でも無資格状態で就活するのでそこも変わりなしかと。
就活は大変よ
メリット的には専門職大学院が良さげかもしれません。
が、大学院で研究をしっかりやれば論文を読む力や統計的な見方を身につけられるメリットも。
生涯研鑽が必要な心理職にとっては大事な力を学べると思えば、やはり研究&実習の第1種が筆者的にはおすすめです。
というか、第1種・第2種、専門職大学院を選ぶよりも、自分が学びたい分野や教授がいるかや行きやすさなどで選ぶ方が重要だと思います。
\ 詳しくはこちら! /
大事なのはゴールを目指せるか
おわりに:事前リサーチはしっかりしよう!
臨床心理士や公認心理師を目指して大学院に進学する場合、周りはなかなかその手立てを教えてくれません。
大学院なら何でも良い訳ではなく、臨床心理士資格認定協会が定めた指定第1種・第2種大学院または、専門職大学院の修了が必要です。
多くの心理系大学院は公認心理師のカリキュラムも満たしているので両資格を目指せるはずですが、志望大学院のホームページは自分で確認しましょう!
3種類の大学院の違いをまとめるとこんな感じ。
第1種 | 第2種 | 専門職 | |
臨床心理士まで | 最短 | 修了後1年実習必要 | 最短 |
メリット | 研究&実習で充実 | 研究と実習の負担を分散 | 臨床心理士試験の論述パス |
デメリット | 2年間大変 | 1年遅れるのがネック? | 数が少ない |
最終的には心理士になるのがゴールだと思うので、各自で気になる大学院はチェックして3種類どこかに合格しましょう!
\ 勉強迷ったらコレ /
情報収集はこまめにしつつ、院試対策頑張りましょう!
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