こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
近年では性の概念の多様化が進んでいて、ゲイやレズ、性同一性障害(性別違和)などいろいろな言葉を聞くようになったと思います。
正直何が何だかよく分かっていない人もいるのではないでしょうか?
今回は性に関する用語について易しく説明していこうと思います。
すごくセンシティブな内容だからちゃんと知っておこう!
性の話苦手だけど頑張って向き合う…!
・LGBTなど用語の意味が曖昧な人
・繊細な世界をきちんと理解しておきたい人
・セクシャルマイノリティに興味がある人
・性同一性障害との違いを知りたい人
セクシャリティについて
セクシャリティ(セクシュアリティ)は全般的に性のあり方を示す言葉で、セックスやジェンダーという概念を包括しています。
男は稼いで女は家事は典型的なジェンダー差別だね…
しかし、心と身体の性は必ずしも一致するものでなく、個人や環境の影響で揺らぎやすいと言えます。
多くのヒトは生まれもった性(男・女)に特に疑問を抱かず、「女の子はスカートの制服」、「男の子はネクタイ」など、社会的に求められる性規範にも大体従って生きているので疑問をもちにくいと思います。
一体いつから―—自分の性を錯覚していた?
「男勝りな女の子」、「草食系男子」などヒトには男性性も女性性もみられます。
両性具有(男女の性をもつ)の神は完全の象徴という説もあるよ
無性を主張する筆者 is 究極不完全体?!
「ペニスがあるから男、膣や子宮があるから女」という単にセックス(生物学的な性)だけで性の決定がしづらい複雑な考え方が広まっているのを知っておくと他者理解に便利です。
セクシュアリティでは他にこんな考えも重視します。
・性的嗜好…性的興奮を起こすもの(単なる好意でなく物に発情とか)
以下から多様化した用語解説です!
略語「LGBT」の意味
LGBTは心と身体の性が不一致な状態のセクシャルマイノリティたちの総称です。
実は今はLGBTQ+だったり、LGBTQQIAAPPO2Sという表記もあります。
呪文読めん
「LGB」は性的指向(どんな相手を好きになるか)で、「T」は性自認。
自分がどんな風に自分の性を認識しているかを指します。
L…レズビアン
G…ゲイ
B…バイセクシャル
T…トランスジェンダー
ちなみに、正確なデータはとりづらいですがLGBTは10~13人に1人の割合でいるそうです。
意外と多いけどカミングアウトしづらいから本当はもっと多いかも?
Lesbian(レズビアン)=女性同性愛者
女性で、恋愛対象も女性の人のことで、ビアンとも言います。
レズは1人でもレズで、百合とかGL(Girls Love)は2人以上必要です。
女性らしいレズはフェム、男性らしいレズはボイと言います。
女子高で「レズかも?」って錯覚する人多いみたいだね
性は他人から受ける影響も大きそうだな
Gay(ゲイ)=男性同性愛者
男性で、恋愛対象も男性の人のことです。
BL(Boys Love)も2人以上必要ですね。
ちなみに百合の反対は「薔薇」と呼びますが、あまり聞かないかも。
よく男性同士で「ホモ」と呼ぶこともありますが、ホモセクシャル(同性愛者)の略語なので女性もホモです。
差別的な言い方での積極採用は止めましょう
人は異物を排除したがるけど誰も良い思いしないからやめとこうな
Bisexual(バイセクシャル)=両性愛者
恋愛対象が男性・女性の両方いける人たちで、性自認は男女どちらでもOKです。
両刀ってやつ
Transgender(トランスジェンダー)=性を越えた人
心と身体の性が不一致で、自分の性に違和感を感じている人のことです。
オカマ・オナベと表現されることがありますが、これも積極的に呼ぶのは控えましょう…。
性同一性障害ではないので早とちりに注意。
LGBTQ+やLGBTQQIAAPPO2Sの呪文について
情報量多すぎて頭がパンクすると思うので割愛しますが
・Ally(アライ)…LGBTを味方する理解者のこと
この辺りは知っておいていいかもしれないですね。
「どちらでもない」性の主張もあるってこと!
更なる沼・Xジェンダー
「もう止めて!とっくに読者のライフはゼロよ!」って人はスルー推奨
Xジェンダーとは生物学的な男性・女性という性の枠組みにそもそも囚われない立場の人を指します。
性自認は両性、中性、無性…何でもありですね!
MtFやその逆のFtMという表記もあり、
・Female to Male…身体の性は女性で、性自認は男性
これがXジェンダーになると、
・Female to X…身体の性は女性で、性自認はXジェンダー
どんどん新しい考え方が生まれてきますね。
性の多様化…伝わりますでしょうか?
たとえ覚えきれなくてもこの熱量は伝わるね
性別違和(性同一性障害)との違い
性同一性障害という言葉は耳にしたことのある人が多いと思います。
トランスジェンダーと似て、どちらも心と身体の性に違和感を感じた人たちですが違いもあります。
・医学的診断がなされる精神疾患
・ホルモン投与や性別適合手術など医療行為を望み、行う人が多い
・「精神疾患でない」という意味の主張
・性の違和感を抱えたままなんとかやっていく人たち
当事者からするとかなりシビアな問題ですので、とにかく「そうなんだ~」と知ることが大切ですね。
他者理解の基本は相手を知ろうとすること
LGBTのカウンセリング経験もあるけど、やはり目の前の人の気持ちをきちんと聴いて受けとめるは基本だね
おわりに:性問題は理解がもっとも大切
近年、性の多様化が進んでいます。
L…レズビアン
G…ゲイ
B…バイセクシャル
T…トランスジェンダー
LGBT以外にも考え方はたくさんあり、多様な考えは確かに個人への理解につながると思われます。
しかし、性も1つのアイデンティティとすれば、これだけ細分化すると「自分はいったい何者…?」とアイデンティティが崩れてしまう恐れもあります。
性に苦しむ人たちが楽になるための考えであり、必要以上に自分を苦しめたり、ヒトを差別していい言葉であってはなりません。
知識として「こんな人たちがいるんだな」と思えたらそれで花丸です。
当事者の人たちはカミングアウト問題がどうしても難しいですが、どこかで誰かにお話できると心が楽になるかもしれませんね。
あまり抱えて苦しまないようにね…
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