こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
偏差値も、恋愛偏差値も低い筆者です
よくそれで恋愛記事書くよな
突然ですが、恋愛など不安になったとき自分が都合良く解釈できるよう情報を集めてしまう人、いませんか?(ハイハイハイ)
・この彼氏と長く続かないかも…いやいやそんなことない…!
・最近返信が全然ないけどもしかして嫌われた?…忙しいだけだよね!
・彼氏は元カノと遊びに行くみたいだけど…仲良いだけだよね? など
恋愛に限った話ではありませんが、不安をなくすために都合の良いことばかり収集して「きっと大丈夫!」と思い込もうとするのは『確証バイアス』という無意識の傾向です。
ポジティブシンキングと言えば聞こえは良いですが、つらい恋愛が長引いたりドロドロした関係が続く引き金にもなることも…。
今回は確証バイアスについてとその回避法について説明していきます。
「自分は大丈夫」と思う人こそ読んでみてね!
こんな人におすすめ!
・恋愛関係が続くかなど不安になりやすい人
・自分の考えを後押しして欲しいとよく思う人
・都合の良い解釈ばかりして後に痛い目に遭いやすい人
・「恋は盲目」状態から抜け出すきっかけが欲しい人
確証バイアスとは
自分の考えを肯定するような情報ばかりを集め、否定的な情報は除外してしまう認知の歪みのことを確証バイアスと言います。
バイアス=偏見って意味
恋愛でいえば「恋は盲目」ってやつ
▼恋愛での確証バイアス例
Aさん「X君はなんだかんだ優しいよ!怒ったのはそれだけ真剣な証拠だし、ちゃんと謝ってくれるし」(優しい人と思い込む)
Bさん『Aはよく泣かされてるでしょ…優しい人は泣かすほど怒らないよ』
Aさん「最近X君から返事ないしそっけない。でも好きとか会おうとは言ってくれるし、嫌われてはないはずだよね?」(冷められている可能性の除外)
Bさん『フラれ待ちしてると思うな~冷めてるんじゃないかな』
(アカン)
あくまで一例ですが、「恋は盲目」状態の人って良いことも悪いことも自ら情報操作して思い込んでしまいやすいです。
なので、上記例で言えばBさんの意見は頭に入ってこないことが多く、むしろ「Bさんは何でそんなこと言うの?!」と反感を持ちやすくなります(肯定してくれない情報は除外)。
客観視すると認知の歪みには気づきやすいですが、恋愛関係なんて特に感情的な関係なので確証バイアスが働いているか自分で実感するのは難しいですね…。
本当は嫌われているかも…とか思っても消したくなるよなァ!
恋愛とは『心のバグ』である!
「恋は盲目」ですが、依存的な関係性に陥るのも危険なので、やはり関係の客観視は重要。
ちなみにだいぶ前に少し流行った(?)確証バイアスの問題もあるので見てみましょう。
多くの人は「母音の裏は偶数である」仮説が真であって欲しい思い込みから「A」と「4」を選びやすくなるバイアスが働く問題です。
しかし、本来は「A」をめくって仮説が正しいことと、「5」をめくって反例を証明する必要があります。
「自分の考えが正しくないかも?」と考えるのが大事なはずなのに、人はご都合主義な頭なんだよね~
確証バイアスの背景と弊害
たとえば「大好きなこの人とは続かないかもしれない」と不安になったり、「今までこうして彼女とうまく付き合えてきたのに、今回の子はだめかもしれない」など自信をなくしやすいとき。
不安を解消したい、自分の考えに自信を持ちたいが故に確証バイアスは生じやすいです。
不安をどうにかしたいのも、自分の価値観に合わない他者の価値観をなかなか受け入れられないのもおかしなことではありません。
だからといって客観的意見を無視していい訳じゃないってのがミソ
友人の意見や自分の「別れるかも」などの直感って、受け入れられないだけで当たっていることが多いと思います(by 経験談)。
確証バイアスの怖い点ですが、周りは客観的な意見を教えてくれているだけなのに、自分の考えを支持してくれない=自分を否定された気になって人間関係に支障が出る恐れがあることだと思われます。
どんどん解釈が歪んでしまう可能性がまずい
また、都合の良い解釈や情報収集ばかりしてしまうため自身を冷静に見つめづらくなったり、判断がしづらくなる恐れもあります。
不安解消のためや自信を持つために頭でっかちな価値観を育てるのではなく、一旦クールダウンする機会を設けてみるのはやはり大事ですね。
そこで筆者はイベントの度に関係性を考え直すようになりました
意外と冷めたわ←
確証バイアスの3つの回避法
誰しもが陥りやすい認知の歪みで、特に感情的な恋愛関係で生じやすい確証バイアスを回避する3つの方法を紹介します。
①「人は都合よく考えやすい生き物」という前提意識をもつ
②自分の考えを一度批判して、疑問をもってみる
③客観的な意見を求める
都合の良い感情が思考を邪魔してしまうため、鍵は冷静な自分の側面をもつことです。
今の恋愛や感情を否定するわけじゃないよ。3つの視点をもってみよう
①「人は都合よく考えやすい生き物」という前提意識をもつ
大事なのは、確証バイアスがとにかく起きやすい歪みだと知っておくこと。
先に紹介した問題のように、人は本当に都合の良い考えをしやすいです。
このことを理解している人と理解していない人では大きく違って、確証バイアスを知っておくことでいろいろな考えを取り入れる余裕も生まれます。
自分の価値観は大事ですが「すべて自分の思い込みが正しい」訳ではありません。
「時には自分の考えが真でないこともある」と受け入れやすくなると思います。
「彼氏と続かないかも」って直感が何故起きたかを考えられるようになるといいな
②自分の考えを一度批判して、疑問をもってみる
確証バイアスを知れた人は「自分の考え・思い込みは本当に合っているのか?」と自分に問いかけてみましょう。
「恋人に嫌われていないはず!」と思い込んでいても「本当かな?」と勇気をもって考えてみましょう。
▼恋人に嫌われていないはずの例
〇そう思える理由
・ちゃんと返事返ってくる
・会えば普通に喋ってくれる
・また遊ぼうとも言ってくれる など
×怪しい要素
・返事までの時間がどんどん長くなってきている
・会っても手をつなごうとすると避けられる
・はぐらかしたり生返事が多くなってきた など
反例になりそうな怪しい要素を考えてみると、無視しがたいですよね。
それぞれの信頼度を点数つけてみてもいいかも
現実みるのは辛いけどズルズル関係続けるのも辛いよな…
③客観的な意見を求める
都合の良いことだけでなく、とにかくたくさん情報を集めることも大切です。
自分の望んだ情報だけを集めていてはそもそも判断もうまくいきません。
人生そんなうまくいかんよ
良いも悪いも多くの意見を求めたうえで判断は初めてできます。
ただし、心構えのない状態で友人から異なる考えを提示されても受け入れは難しいと思うため、自分から「あなたはどう思う?」と客観的な意見を求めてみましょう。
「好きだから別れたくない!」という今の主観も大切ですが、今の関係で苦しむことが多いのも確かなら、自分のために客観的意見を取り入れることも大切ですね。
パートナーと関係について話し合うのでもいいと思うよ。主観だけで完結させるのが危険だよ
でも話し合うのも事実知るのも怖いんよおおお
おわりに:客観的視点をもてるようになろう
誰もが陥る心のバグこと『確証バイアス』は、自分の考えをどうにか肯定しようとしすぎてしまう歪んだ思い込みです。
自信や肯定感をもつためにも人にとって大事な考えですが、だからといって客観的な考えを無視していい訳ではないと覚えておきましょう。
①「人は都合よく考えやすい生き物」という前提意識をもつ
②自分の考えを一度批判して、疑問をもってみる
③客観的な意見を求める
確証バイアスを回避するために①と②は自分でできる方法で、③は友人や家族など他者の力を借りる方がおすすめです。
自分で③もできるけどその場合は幅広く情報収集しようね!
他者の意見は客観的なだけであり、あなたの考えを否定している訳ではないことも知っておきましょう。
それでも相手の言う客観的意見で傷つく恐れがあるなら、少し距離間のある電話相談やネット相談もありかもしれません。
少し疑問をもつ力を身につけられますように
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