こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
「朝から嫌なことが続いていておかしい…厄日だ…」とか「外出したら絶対郵便物届くんだけど!」みたいな謎の関連づけ経験、ありませんか?
これは筆者あるある
今回はこんなあるあるに関する小話「マーフィーの法則」について紹介します。
心理学かと言われると正直…うーんな内容ですが、ついいろんなことを関連づけてしまう人は最後までご覧ください。
こんな人におすすめ!
・マーフィーの法則について知りたい人
・残念なあるあるが多い人
・残念なあるあるに共感したい人
・暇つぶししたい人
※心理系大学院院試や心理職試験には関係ありません
マーフィーの法則とは
マーフィーの法則とは「傘を忘れた日に限って雨が降る」など、ユーモアや物寂しさのある経験則の総称です。
シニカルだね
あくまで経験則であって、事実かどうか・関連があるかは問われません。
由来としては、米国空軍のマーフィー大尉が人体を使ったテスト飛行プロジェクトを進めていたとき、記録用センサーの設定が間違っていることが判明(なんてこった)。
そのときマーフィーが「いくつか方法があって、1つが悲惨な結果になるなら、人はそれを選ぶ」と言ったのが広まったとか。
Anything that can go wrong will go wrong.(うまくいかないだろうことは、うまくいかないものだ)
分かりみ深くてウケたのかな…
名言っぽいけどまぁそうだな
マーフィーの法則の例
マーフィーの法則は経験則なので「=正しい」訳ではありません。
念押し
基本的な考え方はこんな感じ。
・起こる可能性のあることはいつか起こる
・うまくいかない可能性があるときは最悪の事態が起きやすい
・何かうまくいっているなら何か見落としている など
陰キャ思考??
心理学部生や院生的にはこんな法則があるかもしれません(他の人でもありそう)。
・卒論・修論前にはパソコンの不備が生じる
・誤字脱字チェックをしても課題提出前に1つはミス発覚
ジンクスなの??
ほかにもきっといろんな経験則があるはず。
・休みに限って雨が降る/台風が直撃
・探し物は最後に探したところで見つかる
・対面からくる人を避けようとしたらぶつかる
・忙しいときに限って用事が入る
・ガチャで課金しまくっても推しキャラは出ない
・自分が出かけると雨が降る など
分かりみが深いけど関係ない~~
共感したくなる理由
マーフィーの法則は基本ユーモアと捉えられていますが、やたらと共感しやすい経験則が多いですね。
そこで、実は関係ないのについ関係があると思ってしまう要素を紹介します。
・ネガティビティバイアスが働く
・認知的不協和理論が働く
・自己暗示
ネガティビティバイアスが働く
ネガティビティバイアスといって、人はポジティブな出来事よりもネガティブな出来事の方に注目しやすい特徴があります。
いろいろ話したことより悪口の方が残りやすいね
トラブルや不安要素を回避したり対策したりするためにも必要な認知ではありますが、嫌なことばかり記憶に残ってしまうと「嫌が連続…何かあるに違いない」と感じやすいかもしれません。
\ 良いことも振り返ろう /
良いことの振り返りでシールとか点数化も楽でおすすめ
認知的不協和が働く
マーフィーの法則は、基本的に「何かポジティブなことがあってもネガティブに終わってしまう」ような哀愁漂う経験則が多いです。
ポジティブとネガティブな要素が相反すると、認知的に不協和状態(不釣り合い)で人は不快に感じやすいもの…。
例「洗車した(ポジティブ)のにすぐ雨が降る?!(ネガティブ)」
受け入れがたいやつ~
そこで「洗車したってすぐに雨が降るもんだ」など、洗車をあまり肯定的に捉えないよう認知を変えることで不快感を減らそうとします。
これが認知的不協和理論
心のダメージを減らせるとホッとするので、マーフィーの法則に共感すればよりホッとできそうですね。
\ 矛盾は揃えればいいじゃない /
自己暗示
マーフィーの法則はただの経験則ではなく「~したら…になるんだ」と自己暗示で引き起こしている可能性もあります。
例「悪いことが続いた(縁起が悪いと思う)から、今後も悪いことが起こった(縁起が悪いせいだ)」など
思い込んだことが起きるなら、似たような経験をする人や法則に対しても親しみを感じやすいのかも。
(だからといって出来事に関連はないと思うが…)
おわりに:最悪の想定で心がホッとすることもある
マーフィーの法則は、出来事が事実か・関連あるかはともかくあるあるの経験則です。
「失敗する可能性のあることは失敗するもんだ」というネガティブ寄りのあるあるで、聞けば「うんうん!」と思えることがたくさん。
人間、何でも、関連づけしがち
人は予測できないことは不安で、最悪の事態を想定できればショックを和らげたり不快なことを避けたりもできるので、マーフィーの法則はつい信じたくなるのも頷けますね。
「嫌なことが続けば1日嫌かも…」なんてことは日常であるあるです。
筆者的にはそれで仕方ないと思って、それ以上落ち込まないとかメリットがあればマーフィーの法則に流されても良いのかなと思います。
「卒論/修論ギリギリで出そうと思ったのに、提出日名物・PCフリーズで間に合わなかったァ!」とか、マーフィーの法則分かってて回避できないのはまずいぞ!
アカンあるある分かってるなら対策しよな
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