こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
今回は心理系大学院の受験に限らず、勉強全般や日常生活で使えるやる気の出し方やモチベーションの維持について心理学的観点から説明していきます。
何事もやる気…出ない人多いですよね(筆者もあるある)。

やる気の出し方、維持の方法について見てみよう
・受験生だけど勉強のやる気が出なくて困っている人
・勉強を続けたいのにやる気を維持できない人
・日々の仕事や生活でなかなかやる気を出せない人
やる気を出す前に注意!

先に触れておきますが、どんなに工夫しても24時間365日やる気を維持し続けられる訳ではありません。
人間誰でもオンオフは大事な生き物です。
やる気を出すこと、モチベーションを維持し続けることだけを追求せずに、時には休むこともきちんと取り入れる前提をもちましょう。

メリハリ大事だからね!!頑張りすぎるとプツンと無気力になるかもだよ!

頑張り続けることは推奨してないからな
無気力についての記事はこちらをチェック!
やる気が出ないのはなんで?

それでは、やる気が出ないのは何故でしょう。
みなさん心当たりがある心理ではないでしょうか。
・家事めんどくさい
・何やればいいか分からない
・そもそも嫌い などなど…
だいたいは、勉強や日常生活において良いイメージを持てていなかったり、やることが不明瞭で嫌なことが多いと思います。

筆者はガキだから何でもやだやだマン
ちなみに、「勉強やらなきゃいけないのに部屋の片づけとかゲームしちゃった~」というのは、セルフハンディキャッピングという言い訳の心理が働くからです。

簡単に言うと「できなかった時の言い訳を作っとこう。だって部屋の片づけしてたからさ~」とかいう心理が働くのだ
詳しくは下記の記事をどうぞ。
筆者も、やるぞ!という気持ちはあるのに行動できず時間だけが過ぎていく体験を何度もしました(セルフハンディキャッピングの常習犯でもある)。
しかし、自分のやる気が出ない理由やモチベーションの維持ができない理由が分かっている人は、それらに対処をしていけば効果的です。
やる気の出し方・モチベーションの維持法

では、心理学的観点と自己体験を踏まえて、少しでもやる気を出す方法を紹介していきます。
ぶっちゃけ、やろうという気持ちをとにかく行動に移すことが大事ですので、「まずは机に向かって座る」、そして本を開くなどが一番行動しやすいと思うので、さぁ!トライ!

形(行動)から入るのもだいぶ効果的
動機づけの考え方

心理学的には、人が行動を起こすための考え方として、『内発的動機づけ』と『外発的動機づけ』があります。

この考え方は部下を育てるとかにもイケるよ
行動に対する報酬がなくてもその行動を維持できること。
例:「好きなゲームをやり続ける」とか趣味全般に働く気持ち
報酬あっての行動の気持ちのこと。
例:「ゲームをやり続けるのは賞金目当てだから」など下心があること。

外発的動機づけはアメとムチ的な考え
内発的動機づけとして日々の活動に取り組めていることには、余計な報酬は足さない方がいいです。
好きでやってることにご褒美をあげちゃうと、ご褒美目当ての行動レベルに下がりやすいです(アンダーマイニング効果)。

頑張ってることに水差されたらやる気なくすわ

余計なお世話はほどほどに!
では、たとえば「勉強やる気ないんじゃ~」と内発的動機づけが低いことについては、「ご褒美をつくる」や「やったことに対して褒めてもらう」など外発的動機づけをプラスしてみると、実は本来のやる気が出やすくなる傾向があります。
苦手な勉強でも、褒められ続けるとまんざらでもなくなって調子乗ってくとかです(エンハンシング効果)。
これらは行動を起こすための考え方の1つなので、もう少し行動レベルに落としてみましょう。
やりたいときにやる

やりたいときにやるのは「気分屋かよ!」と思うかもしれませんが、内発的動機づけを高めるなら案外大事です!
何かやろうと思ったときに「早くやりなさ~い!」って周りから怒られると一気にやる気失せますよね(笑)
やる気って自然に起きることもあるんです。その瞬間を大事にしましょう。

「やらせる」ことは大抵うまくいかないぞ
自己暗示で自信を持つ

苦手なことに対してそもそもやる気出ないですよね…。
苦手意識を持つと一気に抵抗感が生まれるので、「やってみればできるかも!」など自分に言い聞かせてあげることから入るのもおすすめです。
『自己成就宣言』という暗示もあるので詳しくはこちら!
やることを明確にする

「何からやればいいか分からんからやる気が出ない!」って方もいると思います。
・この問題集を3ページやる
・ToDoリストに書き出したことを上から順にやっていく
など、やることを決めるだけでも動きやすいと思います。
特に、やる気を出すためにはやることをなるべく細かく決める・書き出すことがおすすめです。
また、行動した時間を計っておくと「今日こんなにやれたのか!」と振り返って自分のモチベーションを維持しやすくもなるのでこちらもおすすめです。

自分がどれだけやれたか見える化するだけでもモチベアップしやすいよ
同じことをする仲間づくりをする

人は1人で黙々と何かを成し遂げ続けることが難しいです。
受験仲間、主婦仲間、会社の同僚など、共に似たような経験を分かち合える仲間(ライバル)がいるだけでだいぶ励みになるし、やる気の維持にもなります。

人に支えられるって案外大事なんだよね
仲間づくりが難しいようなら、「私〇〇やってるんだ!」など周りに伝えて見守ってもらうのもありです。

1人ダイエットは続かなくても見張りがいるだけでやろうと思うやつ
こういった、やる気を出したり維持するための工夫って自信にもつながりやすいのがおいしい点ですね。
おわりに:やる気や思い込みに従うか、ご褒美を用意しよう

やる気を出したり維持するための工夫として、
・やりたい時にやる
・自己暗示してみる
・やることを明確化する
・仲間づくりをする
などが挙げられますが、一生頑張り続けられる訳ではないのでメリハリつけて時にはきちんと休むことも大事です。
また、やる気を上げていくために最初は簡単なことから始めてみることも効果的です。

勉強前に参考書読むとか、仕事に取り掛かる前にタスク整理をするとか、仲間とだべって意識高めるとか
1人では限界を感じるときは周りを巻き込んでみましょう。
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