こんにちは、臨床心理士・公認心理師のしあんです。
学校生活や大事な試験、職場、新しい恋愛など、新しい人との出会いって生きているとたくさんあります。
「人を見かけで判断するな」という言葉も聞きますが、初対面ではどうしても見かけって大事な要素ですよね!
・第一印象って何で決まるの?
・何に気をつければいい?
・少しでも良く思われたい! など
恋愛関係に発展したり、人間関係を続けようと思われるためにできる工夫っていろいろあります。
今回は心理学の観点から第一印象や効果的な印象操作について解説していきます。
印象、操作…!(ゴクリ)
みんなが無意識にしているようなことを徹底するだけだよ
なお、本記事の続きはこちらをチェック。
こんな人におすすめ!
・人から良く見られたい
・人に「こう見られたい」自分像がある
・新しい出会いを成功させたい
・対人コミュニケーションが苦手
第一印象…見た目は確かに大事だけど
初対面の人と会うとき、その人の外見や言葉から人柄を推測するのが第一印象ですね。
出会って3~5秒で第一印象は決まるとよく言われるほどなので、見た目を整えるのは確かに大事。
心理学的には第一印象の話でメラビアンの法則がよく紹介されます。
自己啓発や就活、セミナーで聞いたことのある人が多いかもしれませんが、「見た目がすべてってやつだ!」と思っている人は拡大解釈なので改めましょう!
ちょっと誤解だよ
①メラビアンの法則
②アッシュの印象形成
③掲示順序効果(初頭効果)
④ウィンザー効果
⑤ミラーリング効果(ミラー効果)
それぞれ見ていきましょう!
①メラビアンの法則
心理学者A, メラビアンが提唱した法則で、第一印象を決める要素を3つに分けました。
① 言語情報…話す内容
② 聴覚情報…声のトーンや大きさ、速さなど
③ 視覚情報…見た目
これらが矛盾する場合に人がどう思うかを研究したところ、視覚55%、聴覚38%、言語7%で影響を受けるという内容です。
(明るく堂々とした声で)「元気ないんだよね~!」
「信じがたい…」
いつでも見た目が重視されるわけではなくて、言語も聴覚も視覚も全情報そろっている方が印象は強めやすいことも覚えておきましょう。
・メッセージを伝えるときは、見た目・声のトーン・言葉をなるべく合わせる
(例:明るく少し高めの声音で「はじめまして!」)
・見た目がすべてではないけれど、見た目はなるべく整える
(例:ラフな合コンなら普段着、婚活パーティならキレイめやちょっとしたドレスなど場に合わせる格好) など
②アッシュの印象形成
印象形成とは、声や外見、身振り手振りなど人の限られた情報を手掛かりに、その人の人柄(パーソナリティ)を推測することです。
S.E. アッシュの実験では人の特性が書かれたリストを2つ用意し、その人の印象を尋ねたもので、言葉がいかに印象づけるかを示しています。
リスト① | リスト② |
知的 | 知的 |
現実的 | 現実的 |
温かい | 冷たい |
真面目な | 真面目な |
注意深い | 注意深い |
リスト①とリスト②ってどんな人に思える?
「温かい」と「冷たい」が違うだけですが、リスト①の方が好印象に見えませんか?
1つの要素で残念になるなぁ
リスト②の「冷たい」で、他の「知的」や「注意深い」などがリスト①の意味合いより鋭そうな印象を感じやすいと思います。
人の印象って1つの要素で決まるのではなく、いろんな要素を組み合わせて形成されるのが分かりますね。
しかも言葉1つが与える印象ってでかい
・第一印象とはいっても紹介できる特性は複数考えておく
・印象を崩す台無しな言葉を避けるため『冷たい→冷静』など言い換えを考えておく など
③掲示順序効果(初頭効果)
人に情報を与える順番によって最終的な印象は変わりやすいため、好印象を与えたければはじめに良い要素を伝えるといい効果です。
人の記憶力的にも最初(と最後)って覚えやすいからね
①「知的で→真面目で→頑固で→注意深い」しあん
②「注意深くて→頑固で→真面目で→知的な」しあん
あなたはどっちのしあんが好ましい?
②のしあんは陰湿そうw
自己紹介で、自分が伝えたい印象は真っ先に伝えますよね。
他人から紹介してもらうときも「優しいって紹介しといてね」など少しの口添えで印象操作は可能です。
伝え方は大事
\話し方によるよね/
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良い面だけ伝えても露骨で人は信用しづらいので、悪い面もしれっと織り交ぜるのがポイント。
嘘ついたり背伸びしたこと伝えると後々関係をもったときに苦しくなってしまうので注意!
印象操作で嘘は厳禁な。ワイとの約束!
・自分が印象づけたいことはとにかく最初に伝える
・良いことをたくさん詰め込んでも相手には伝わりづらいため、本当に印象づけたい特性は1、2個にしておく
・印象に残りやすいため誇張表現は避ける! など
④ウィンザー効果
誰かに自分を紹介してもらうときに特に有効な効果ですが、第三者が紹介した情報は信頼されやすい心理効果のことをウィンザー効果と言います。
人の魅力は本人から直接聞くより第三者から聞く方が信頼性が増すよ
①「私はね、すっごく優しいんだよ」と言うしあん
②『しあんさんってすっごく優しい人なんですよ』 by ほかの人たち
どちらの方が情報として受け取りやすいですか?
①は狙ってる感ありすぎてちょっと…
人って本人から聞いた情報は「盛ってるんじゃない?」など疑う気持ちが働くことが多いです。
一方で他人が言うことなら素直に受け取りやすくなります。
でもいかにも営業・やらせだと信用できないね
損得や利益が発生すると信用度にヒビが入りますが、友人からの紹介なら特にやらせは感じないはずなので、積極的に他者から紹介してもらいましょう。
・恋人募集中の際に、友人から自分の紹介(「優しい奴だよ」など)をしてもらう
・職場で異動の前に、「今度来る〇〇は電話対応が得意な人だよ」など言ってもらう
・転入生自らの自己紹介より先に、先生から紹介してもらう など
事前情報あるとお互いにホッとするね
ちなみに口コミとかレビューもウィンザー効果
・可能なら人から自分を紹介してもらう(伝えて欲しいことは口添えしておく)
・可能なら2人以上の他人から紹介してもらう
・紹介内容はやはり盛らずに「よく話聞いてくれる奴だよ」など控えめの方が信用されやすい など
⑤ミラーリング(ミラー効果)
ミラーリングとは、相手の仕草や行動を真似して親近感を抱いてもらう手法です。
人とコミュニケーションで大事なことはたくさんあります。
・少し笑顔
・身だしなみ
・姿勢
・言葉遣い
・声音や喋りの速さ
・相槌 など
もちろんこれらができると好印象も与えやすいですが、これらにプラスしてミラーリングを取り入れるともう一段階好印象を目指せます。
上記ができなくてもミラーリング1つで少しの好印象も可能ですが、可能なら上記のポイントは抑えましょう。
ミラーリングのポイントですが、個人的には相手の仕草や行動のうちまず1つを真似することをお勧めします。
・よく笑う人だから自分も笑ってみる
・よく視線を外す人だから自分も視線は外してみる
・早口な人だからペースを合わせてみる
・声の小さい人だからトーンを合わせてみる
・ジェスチャー多い人だから自分も多めにしてみる
・「でしょ!」が多い人だから自分も「でしょ!」使う など
こういった些細なポイントを真似するんですが、相手の仕草や行動を全部真似すると
「うっわ!こいつきっも!」
と思われるだけなのでやりすぎはNGです!
人は自分と似ていたり共通点があると打ち解けやすかったり好印象に見えやすいため、共通の話題があれば会話は盛り上がりますが、なければミラーリングで似ているところを作って好印象をゲットしにいきましょう。
露骨なミラーリングには注意ね
だから個人的には1つだけ真似るのがお勧め!
・相手の仕草や行動、喋り方、声音など、何か1つだけでいいので真似る
・露骨だとバレて気持ち悪がられるリスクもあるため、非言語(視線や声のトーン、速さなど)を真似るのがベター など
おわりに:印象操作は誠実さが基本!
「人から良く見られたい!」は誰もが思いやすいことですが、よく見られたいからと言って自己PRを誇張しないように気をつけましょう!
大げさなことを言わなくても好印象は与えられます。
むしろ大げさに言うと印象悪くなるよ
好印象を伝えるために一番大事なのは、自分の良さを1つでもいいので知ることです。
「優しい」なら「どんなところが優しいか」など、一歩踏み込んだ良さを1つ印象付けるだけでも第一印象・つかみはOKに。
①メラビアンの法則…視覚+聴覚+言語はそろえよう
②印象形成…印象は複数要素で決まるが地雷ワードに注意
③掲示順序効果…印象づけたいことは最初に言おう
④ウィンザー効果…人から紹介してもらおう
⑤ミラーリング…1つだけ相手の非言語要素を真似よう
結局は特別な小細工より誠実さな
個人的には少しの笑顔と清潔感が一番大事かと!
あとは自分の植えつけたいキャラクターがあればどんどん刷り込んでいきましょう!
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